65歳以上の高齢者、ついに総人口の4分の1を超える―総務省



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 昨年(2015年)10月1日現在の我が国の人口は1億2711万人で、5年前に比べて94万7000人減少。また総人口に占める65歳以上の高齢者の割合は26.7となり、「人口の4分の1以上が高齢者」「赤子を含めた若人3人で1人の高齢者を支える」状況になっている―。

 総務省が29日に公表した「平成27年国勢調査 抽出速報集計結果」から、このようなことが明らかになりました(関連記事はこちらこちらこちら)(総務省のサイトはこちらこちら
こちら)。

 我が国が、いわゆる「騎馬戦」型の社会になっていることが明確に分かります。

我が国の総人口、昨年(2015年)10月1日現在1億2711万人

 今般の集計は、昨年(2015年)に実施された国勢調査の結果をまとめたものです。

 まず我が国の人口(常住人口)を見ると、2015年10月1日現在、1億2711万人と推計され、5年前に比べて94万7000人減少していることが分かりました。経年的に見ると、「大正9年の調査以来、初めての人口減少である」と総務省はコメント。国勢調査は5年に1度行われるため、直近の「人口減少」は把握できていません。

国勢調査開始以来、初めて人口が減少した
国勢調査開始以来、初めて人口が減少した
2015年(平成27年)の人口ピラミッド、少子化の進展によって釣鐘型を超過し、明らかな壺型となっている
2015年(平成27年)の人口ピラミッド、少子化の進展によって釣鐘型を超過し、明らかな壺型となっている

 男女別に見ると、男性6182万9000人(総人口の48.6%)、女性6528万1000人(同 51.4%)となりました。

 また、総人口1億 2711 万人のうち日本人は1億2397万2000人で、5年前に比べて138 万6000人・1.1%減少しています。

15歳未満が12.7%、15-64歳が60.6%、65歳以上が26.7%

 年齢別に人口を見てみると、▽15歳未満1586万4000人(総人口に占める割合は12.7%)▽15-64 歳7591万8000人(同60.6%)▽65歳以上3342万2000人(26.7%)―となりました。

 5年前の調査と比べて、総人口に占める割合は15歳未満で0.5ポイント減、15-64歳で3.2ポイント減、65歳以上で3.7ポイント増となっています。

15歳未満、15-64歳の人口シェアが減少する一方、65歳以上の人口シェアは増加の一途をたどっている
15歳未満、15-64歳の人口シェアが減少する一方、65歳以上の人口シェアは増加の一途をたどっている

 65歳以上の人口は、総人口の4分の1超となっています。つまり、我が国は「4人に1人超が高齢者」「赤子を含めた3人の若人で1人の高齢者を支える」という社会になっていることが分かります。

 実際の支え手である15-64歳人口と高齢者人口を比べると、「2.27人の現役世代で1人の高齢者を支えている」計算になります。

 まさに「騎馬戦」型社会(現役世代のみに絞ればより厳しい)であることが明確です。持続可能な社会保障制度の構築に向けた検討が進められていますが、検討のスピードを早める必要があるかもしれません。

65歳以上人口の占める割合、秋田で33.5%、41道府県で25%以上

 都道府県別に「65歳以上の高齢者が占める割合」を見ると、秋田県が33.5%と最も高く、次いで高知県32.9%、島根県32.6%などで高くなっています。一方、最も低いのは沖縄県で19.7%、次いで東京都22.9%、愛知県23.8%などという状況です。

 41の道府県で25%以上(つまり4人に1人以上が65歳以上の高齢者)となっており、また初めて、すべての都道府県で「65歳以上人口の割合が 15歳未満人口の割合を上回る」状況になりました。

秋田県など「黒」くなっている地域では、65歳以上の高齢者割合が「著しく高い」(31%以上)
秋田県など「黒」くなっている地域では、65歳以上の高齢者割合が「著しく高い」(31%以上)

65歳以上男性の8人に1人、女性の5人に1人が1人暮らし

 また「世帯」について見てみると、65歳以上の世帯員がいる一般世帯数(施設世帯以外)は2152万1000世帯で、一般世帯に占める割合は41.5%。

 この内訳は、「夫婦のみの世帯」が624万世帯(65歳以上世帯員のいる一般世帯の29.0%)、「単独世帯」が562万6000世帯(同26.1%)、「夫婦と子供から成る世帯」は310万5000世帯(同14.4%)、「ひとり親と子供から成る世帯」は232万6000世帯(同10.8%)などとなっています。「夫婦のみ」「単独世帯」で55.1%と半数を超えており、医療・介護問題がさらに大きくなってくると予想されます。

 なお、65歳以上人口のうち「単独世帯」の人口(562万6000人)を性別に見ると、男性179万7000人(65歳以上男性の8人に1人)、女性383万人(65歳以上女性の5人に1人)となっています。

「医療、福祉」に従事する者の割合が増加している
「医療、福祉」に従事する者の割合が増加している

15歳以上の就業者、12.2%が「医療、福祉」に従事

 ところで、15 歳以上で就業している者について「どの産業(大分類別)で働いているのか」を見ると、「卸売業、小売業」16.5%、「製造業」15.7%に続いて、「医療、福祉」が12.2%と高くなっていることが分かりました。

65歳以上の世帯員のいる世帯では、単独世帯と夫婦のみの世帯が増加しており、「介護」が今後ますます大きな課題となると見込まれる
65歳以上の世帯員のいる世帯では、単独世帯と夫婦のみの世帯が増加しており、「介護」が今後ますます大きな課題となると見込まれる

 「医療、福祉」は5年前の調査と比べて2.0ポイントも上昇しています。都道府県別に見ると、高知県で17.6%と極めて高く、医療施設数の多さや平均在院日数の長さとの関係などが気になります(関連記事はこちら)。

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