タミフルに「虚血性大腸炎」、ラピアクタに「アナフィラキシー」の副作用判明―厚労省



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 厚生労働省は21日、インフルエンザ治療薬のタミフルに「虚血性大腸炎」、ラピアクタに「アナフィラキシー」、といった重大な副作用があることが判明したとして、医療機関に注意を呼び掛けています。

再発非小細胞肺癌治療に用いる「アファチニブマレイン酸塩」に急性膵炎の副作用

 今般、新たに重大な副作用などが判明したのは13の医薬品で、厚労省は製薬メーカーに対して、「使用上の注意」を速やか((13)についてはできるだけ早期)に改訂するよう指示しています。13医薬品と、新たな「重大な副作用」は次の通りで、医療現場で広く用いられている医薬品も含まれており、最大限の留意が必要です。

(1)抗てんかん剤の「ガバペンチン」(販売名:ガバペン錠200mgほか)

  ▽新たな【重大な副作用】:アナフィラキシー(血管性浮腫、呼吸困難など)

 

(2)抗パーキンソン剤の「レボドパ」「レボドパ・カルビドパ水和物」(販売名:メネシット配合錠100mgほか)「レボドパ・カルビドパ水和剤・エンタカポン」(販売名:スタレボ配合錠L50ほか)「レボドパ・ベンセラジド塩酸塩」(販売名:ネオドパゾール配合錠ほか)

  ▽新たな【重大な副作用】:閉塞隅角緑内障(急激な眼圧上昇を伴う閉塞隅角緑内障を起こすことがあるので、霧視、眼痛、充血、頭痛、嘔気などが認められた場合には、投与を中止し、直ちに適切な処置を行う)

 

(3)レストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群)の治療に用いる「ガバペンチン エナカルビル」(販売名:レグナイト錠300mgほか)

  ▽新たな【重大な副作用】:アナフィラキシー(血管性浮腫、呼吸困難など)

 

(4)血管凝固阻止剤の「エドキサバントシル酸塩水和物」(販売名:リクシアナ錠15mgほか)

  ▽新たな【重大な副作用】:肝機能障害、黄疸(AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇などを伴う肝機能障害、黄疸が現れることがある)

 

(5)血管凝固阻止剤の「リバーロキサバン」(販売名:イグザレルト錠10mgほか)

  ▽新たな【重大な副作用】:血小板減少

 

(6)糖尿病用剤の「シタグリプチンリン酸塩水和物」(販売名:ジャヌビア錠12.5mgほか)「ビルダグリプチン」(販売名:エクア錠50mg)「ビルダグリプチン・メトホルミン塩酸塩」(エクメット配合錠)

  ▽新たな【重大な副作用】:類天疱瘡(水泡、びらんなどが現れた場合には、皮膚科医と相談し、投与を中止するなど適切な処置を行う)

 

(7)EGFR遺伝子変異陽性の手術不能または再発の非小細胞肺癌の治療に用いる「アファチニブマレイン酸塩」(販売名:ジオトリフ錠20mgほか)

  ▽新たな【重大な副作用】:急性膵炎(腹痛、血清アミラーゼ値の上昇などの異常が認められた場合には、投与を注視し、適切な処置を行う)

 

(8)悪性軟部腫瘍の治療に用いる「トラベクテジン」(販売名:ヨンデリス点滴静注用0.25mgほか)

  ▽【慎重投与】に、「アントラサイクリン系薬剤(ピラビルシンなど)による治療歴のある患者、または心機能障害のある患者」を追記する

  ▽【重要な基本的注意】に、「心機能障害があらわれることがあるので、本剤投与開始前・投与中は定期的に心エコーなどの心機能検査(左室駆出率(LVEF)の測定を含む)を行うとともに、心機能障害に関連する臨床的な兆候・症状を十分に観察する」旨を追記する

  ▽新たな【重大な副作用】:心機能障害(うっ血性心不全、左室駆出率低下など)

 

(9)アレルギー性鼻炎の治療に用いる「フェキソフェナジン塩酸塩・塩酸プソイドエフェドリン」(販売名:ディレグラ配合錠)

  ▽新たな【重大な副作用】:急性汎発性発疹性膿疱症(発熱、紅斑、多数の小膿疱などが現れた場合には、投与を中止し、適切な処置を行う)

 

(10)インフルエンザウイルスの増殖を抑える「オセルタミビルリン酸塩」(販売名:タミフルカプセル75ほか)

  ▽新たな【重大な副作用】:虚血性大腸炎(血便、血性下痢などの異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行う)

 

(11)A型・B型インフルエンザの治療に用いる「ペラミビル水和物」(販売名:ラピアクタ点滴静注液バッグ300mgほか)

  ▽【重要な基本的注意】に、新たに「アナフィラキシー」(呼吸困難、蕁麻疹など)が現れることがある旨を追記する

  ▽新たな【重大な副作用】:アナフィラキシー(呼吸困難、蕁麻疹など)

 

(12)大腸内視鏡検査、大腸手術時の前処置における腸管内容物の排除に用いる「塩化ナトリウム・塩化カリウム・無水硫酸ナトリウム・マクロゴール4000・アスコルビン酸・L-アスコルビン酸ナトリウム」(販売名:モビプレップ配合内用剤)

  ▽新たな【重大な副作用】:失神、意識消失(血圧低下を伴う症例も報告されている)(自宅で服用させる場合には、「重要な基本的注意」の項を参照して指導することが必要)

 

(13)一般用医薬品「塩酸プソイドエフェドリンまたは硫酸プソイドエフェドリン含有製剤」(一般用の鼻炎用薬など)

  ▽【相談すること】に、「まれに急性汎発性発疹性膿疱症(高熱、皮膚の広範囲の発疹・発赤、赤くなった皮膚上に小さなブツブツ(小膿疱)が出る、全身がだるい、食欲がないなどが持続したり、急激に悪化する)が生じることがあるので、その場合には、直ちに医師の診療を受ける」旨を追記する

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