病院の一般病床数が前月から726床減少、無床のクリニックも減少―医療施設動態調査(2016年1月)



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 昨年末から今年の1月末にかけて、一般病床数は726床減少し、無床の診療所(クリニック)も16施設減少した―。このような状況が、厚生労働省が毎月公表している医療施設動態調査から明らかになりました。

 また、有床診療所の減少にも歯止めがかかっていません。

無床の一般診療所は前月比16施設減、前月も1施設増に止まる

 厚生労働省は毎月、全国の病院・診療所の増減を「医療施設動態調査」として公表しています。

 今年(2016年)1月末の医療施設総数は、全国で17万8300施設。前月に比べて66施設減少しています。病院、診療所、歯科診療所のいずれも施設数が減少しています。特に、増加が続いていた「無床の一般診療所」が16施設減少している点が目を引きます。また、有床診療所は前月から30施設減少しており、減少に歯止めはかかっていません。

 有床診療所の減少は継続しているものですが、無床診療所(前月は前々月に比べて1施設増加)や病院の減少が一時的なものなのか、今後も継続するのか注目する必要がありあそうです。

 病院は8471施設で、前月から4施設減少しました。種類別に見ると、一般病院が7408施設で4施設減少、精神科病院は1063施設で前月から増減なし、都合、4施設の減少です。

 一般病院の中で、療養病床を持つ病院は3841施設(前月から増減なし)、地域医療支援病院は505施設(前月から2施設増加)という状況です。

 有床診療所は7834施設で、前月から30施設減少しました。減少にはまったく歯止めがかかっていません。

有床診療所の減少傾向が継続しており、また一般の無床診療所も16施設と二桁減少、一般病床数も726床の大幅減となった
有床診療所の減少傾向が継続しており、また一般の無床診療所も16施設と二桁減少、一般病床数も726床の大幅減となった

 2016年度の診療報酬改定の内容が固まり、有床診の経営に追い風となる項目としては、▽在宅復帰機能強化加算の新設(1日につき一般では5点、療養では10点)▽在宅復帰機能強化加算を届け出ている病院を7対1病院などからの在宅復帰先に追加▽夜間看護配置加算の評価充実(加算1、加算2ともに5点引き上げ)▽在宅医療関係の報酬充実―などがあげられます(関連記事はこちらこちらこちらこちら)。これらが4月から運用される中で、有床診の減少に歯止めがかかるのか注目されます。

病院の一般病床は726床減、今後の動向に要注目

 一方、病床数を見ると、2016年1月末の全病床数は167万774床で、前月から1124床と大幅に減少しました。

 このうち病院の病床数は156万4760床で、前月に比べて770床減少しています。種類別に見ると、一般病床は前月から726床も減少し89万2956床に、一方で療養病床は98床増加して32万8901床となりました。平均在院日数の短縮や、入院医療の外来シフトが進む中で、長期的に見て病床の必要数が減少傾向にありますが、これが現実のものになっているのかもしれません。今後の状況を注視する必要があります。

 また有床診療所の病床数は前月から354床減少し、10万5940床となりました。有床診が8000施設を切った2015年8月以降の半年間を見ると、月平均380床強のペースで病床数が減少しています。このペースが続くと、来春(2017年春)には10万床を切ることになりそうです(関連記事はこちらこちら)。

病院病床数は明らかな減少傾向にある
病院病床数は明らかな減少傾向にある
療養病床数は昨冬から横ばい状態となっている
療養病床数は昨冬から横ばい状態となっている

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