看護必要度C項目の内科的治療、血管内治療・心筋焼灼術、侵襲的消化器治療など13項目―厚労省



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 2016年度診療報酬改定で最も注目を集めていると言える、「一般病棟用の重症度、医療・看護必要度」。このうちC項目の「救命等に係る内科的治療」の内訳は、(1)経皮的血管内治療5項目(2)経皮的心筋焼灼術等の治療4項目(3)侵襲的な消化器治療4項目―の合計13項目とした―。

 厚生労働省は4日に、2016年度改定に関する告示・関係通知を公にするとともに、東京都内で説明会を開催し、上記の「内科的治療」を含めて詳細な説明を行いました。

2016年度診療報酬改定の趣旨について強調した、厚生労働省保険局の唐澤剛局長
2016年度診療報酬改定の趣旨について強調した、厚生労働省保険局の唐澤剛局長

「医療・介護の一体化が最重要課題」と唐澤保険局長

 説明会冒頭で挨拶した厚労省保険局の唐澤剛局長は、未曾有の高齢化が進む中では「医療と介護の一体化」が重要な課題となる点を強調。さらに一体化に向けて2016年度改定では、▽病床の機能分化・連携の強化▽かかりつけ医・歯科医・薬剤の評価充実▽在宅医療の評価拡充―により「入院から在宅に至るまでの地域包括ケアシステム」を構築したと説明しました。

 さらに地域包括ケアシステム構築に当たり不可欠となる多職種連携については、「顔の見える連携関係」が重要になるとも指摘。これまでは、ともすれば「患者を起点とした瞬間的な連携の評価」であったが、2016年度改定では、例えば退院支援加算1では「20か所以上の連携医療機関などの職員と年3回以上の定期的な面会を実施する」ことなど、恒常的な連携が施設基準に盛り込まれています。

 唐澤局長は「このような2016年度改定の趣旨を理解してほしい」と要請しました。医療機関経営を安定させるためには、点数の背景にある事項をしっかり抑えること不可欠となります。

看護必要度に新設されたC項目の具体的内容も明らかに

 ここでは、最も注目される「一般病棟用の重症度、医療・看護必要度」、中でもC項目について具体的な内容を見てみます。次のような留意点が明らかにされており、また「手術当日」も評価日に含まれることが明確にされています。

 まず救命等に係る内科的治療の内訳は、次のとおりとなりました。

(1)経皮的血管内治療

▽経皮的な脳血管内治療▽t-PA療法▽冠動脈カテーテル治療▽胸部または腹部のステントグラフト挿入術▽選択的血管塞栓による止血術

(2)経皮的心筋焼灼術等の治療

▽経皮的心筋焼灼術▽体外ペースメーキング術▽ペースメーカー移植術▽除細動期移植術

(3)侵襲的な消化器治療

▽内視鏡による胆道・膵管に係る治療▽内視鏡的早期悪性腫瘍粘膜下層剥離術▽肝悪性腫瘍ラジオ波焼灼療法▽緊急時の内視鏡による消化管止血術

 これらについては、「ペースメーカー交換術・除細動器交換術は(2)に含まれない」ことや「内視鏡的早期悪性腫瘍粘膜切除術・内視鏡的ポリープ切除術は(3)に含まれない」ことなども明らかにされています。

 このほか、開頭手術・開胸手術・骨の手術などの詳細も明らかにされており、あわせて「穿頭・内視鏡下に行われた手術は開頭手術に含まれない」ことなども明確にされました。

一般病棟用の重症度、医療・看護必要度に新設されたC項目の詳細
一般病棟用の重症度、医療・看護必要度に新設されたC項目の詳細

 また、「重症度、医療・看護必要度」について、評価者、対象場所の見直しも行われています。評価者については、院内研修の実施を条件として「一部項目については、看護職員以外の職種も評価者となり得る」ことが示されました。具体的には、医師、薬剤師、理学療法士などが考えられています。

 ところで、重症度、医療・看護必要度の対象が「届け出病棟に入院している患者」とされ、少し広くなっている点も注目されます。例えばICUに入院しながら、7対1の点数を算定しているような患者は、これまで評価対象から除外されていますが、今後は対象に含まれます。なお、「短期滞在手術等基本料を算定する患者」は、重症度、医療・看護必要度の評価対象から除外することも明確にされました。

重症度、医療看護必要度の評価方法を見直す
重症度、医療看護必要度の評価方法を見直す

【更新履歴】

 看護必要度の評価対象に関する記述の中で「7対1に入院しながら、ICUの点数を算定しているような患者」とありましたが、「ICUに入院しながら、7対1の点数を算定しているような患者」の誤りでした。お詫びして訂正いたします。本文は修正しております。

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