不正請求で返還133億円、保険指定取り消し41施設―14年度の指導・監査状況、厚労省公表



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 2014年度に個別指導を受けた保険医療機関等は医科1604件、歯科1365件、薬局1497件の合計4466件、監査を受けた保険医療機関等は医科35件、歯科45件、薬局7件の合計87件に上り、保険指定取り消しなどの処分を受けた医療機関等は医科15件、歯科19件、薬局7件の合計41件となった―。こうした状況が、22日に厚生労働省が発表した2014年度の「保険医療機関等の指導・監査等の実施状況」から明らかになりました。

 指導・監査などにより返還された診療報酬は、合計で133億2377万円となっています。

14年度は4466件の個別指導、1万3079件の集団的個別指導

 公的医療保険は、公費(税金)と保険料、さらに患者の一部負担で賄われます。そのため、保険診療を行うに当たっては、予め定められたルール(健康保険法、療養担当規則、診療報酬点数表など)に則る必要があり、このルールに従わない場合にはペナルティが課されます。

 厚労省は、保険医療機関がルールを遵守しているかどうかを定期的に調査し、違反などが認められる場合には、指導や監査といった是正措置が行われます。

 指導には、次の3種類があります。

(1)集団指導:新規に保険指定を受けた医療機関や医師などを対象に、保険ルールを説明する講習会

(2)個別指導:違反などが疑われる医療機関を呼び出し、面接懇談方式で保険ルールを遵守するよう指導するもの(新規に保険指定を受けた医療機関を対象とする「新規個別指導」もある)

(3)集団的個別指導:保険請求金額が高額な医療機関を対象に、講習会形式と面接形式の2つで保険ルールを遵守するよう指導するもの

 2014年度に個別指導(新規個別指導を除く、以下同)を受けた保険医療機関等は4466件で、内訳は▽医科1604件▽歯科1365件▽薬局1497件―となっています。前年度に比べて66件増加(医科41件増、歯科35件減、薬局60件増)しています。

 また個別指導を受けた保険医等は1万2066人で、内訳は▽医科7797人▽歯科2196人▽薬局2073人―となりました。前年度に比べて131人減(医科369人減、歯科70人増、薬局168人増)という状況です。

 また集団的個別指導は1万3079件(医科4170件、歯科5058件、薬局3851件)の保険医療機関等に実施されており、前年度に比べて390件減少しました。

指導・監査などの実施状況の年度推移
指導・監査などの実施状況の年度推移

 集団的個別指導については、請求点数が高額な保険医療機関等を対象に行われるもので、医療現場からは在り方そのものに強い批判が出ています。

87件・292人に監査を実施、保険指定取り消しは41件・30人

 著しいルール違反が疑われる場合には「監査」が行われ、事実関係の調査が実施されます。ルール違反があれば、その程度に応じて「保険指定取消」「戒告」「注意」のいずれかの処分が行われます。

 2014年度に監査を受けた保険医療機関等は87件あり、その内訳は▽医科35件▽歯科45件▽薬局7件―という具合です。前年度に比べて7件減少(医科2件減、歯科2件減、薬局3件減)しています。

 同じく監査を受けた保険医等は292人おり、内訳は▽医科112人▽歯科148人▽薬局32人―となりました。前年度に比べて60人増加(医科11人増、歯科50人増、薬局1人減)しています。

 この結果、「保険指定取消」となった保険医療機関は17件ですが、取消処分が決定する前に自ら保険指定を辞退した人(指定取消相当)を含めると、41件の保険医療機関が保険指定の資格を失っています。内訳は▽医科15件▽歯科19件▽薬局7件―となっています。

 また保険指定取消(指定取消相当を含む)となった医師等は30人で、内訳は▽医科8人▽歯科14人▽薬局8人―という状況です。

 保険指定取り消しとなった事例を見ると、「架空請求(実際には行っていない保険診療を行ったものとしている)」「付増請求(実際に行った保険診療に、行っていない保険診療を付け増す)」のほか、「看護師の月平均夜勤72時間要件を満たしていないにもかかわらず、満たしているように装って虚偽の届け出をしていたケース」などがあります。

 

 こうしたルール違反をした場合、支払われた診療報酬を返還しなければなりません。2014年度の返還金総額は133億2377万円で、前年度に比べて12億8790万円減少しています。

指導・監査などに基づく返還金額の年度推移
指導・監査などに基づく返還金額の年度推移

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