新たに保険収載されたC型慢性肝炎治療薬の「ヴィキラックス配合錠」、肝不全の副作用―厚労省



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 厚生労働省は26日に、C型慢性肝炎治療薬の「オムビタスビル水和物・パリタプレビル水和物・リトナビル」(販売名:ヴィキラックス配合錠)に肝不全などの重大な副作用があるとして、使用上の注意に追記を行うようメーカーに指示しました。

C型肝炎治療に効果が期待されるが、肝不全などのリスクも

 「オムビタスビル水和物・パリタプレビル水和物・リトナビル」は、11月18日の中央社会保険医療協議会総会で、保険適用が了承されたばかりの新薬で、実際に保険収載されたのは、厚労省が追記を指示した26日です。

 本剤の効能・効果は、「セログループ1(ジェノタイプ1)のC型慢性肝炎またはC型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善」とされており、1錠当たり2万6801円20銭という非常に高額の薬価が設定されました。通常、成人では1日当たり2錠、12週間服用するため、単純計算で薬剤費は64万3228円80銭となります。

 今般、新たに重大な副作用が発生する可能性が判明したため、厚労省は次のように使用上の注意を速やかに改めるよう、日本製薬団体連合会を通じてメーカーに指示したものです。C型肝炎治療に大きな効果があると期待され、本剤の投与を検討する場面も増えると考えられるので、医療現場では最大限、ご留意ください。

(1)禁忌に「中等度以上(Child-Pugh分類B)の肝機能障害のある患者」を加える

(2)重大な副作用に「肝不全」を加える

 (1)の追加により、従前「重度(Child-Pugh分類C)の肝機能障害のある患者」とされていましたところが、「中等度以上(Child-Pugh分類BまたはC)の肝機能障害のある患者」となります。

 本剤は、「成分に対して過敏症の既往歴のある患者」「アゼルニジピン(高血圧症治療薬)、トリアゾラム(睡眠導入剤)、ミダゾラム(鎮静薬)などを投与中の患者」についても禁忌となっています。

(2)では、さらに「肝酵素上昇の有無にかかわらず、血中ビリルビン値が著しく上昇し、腹水、肝性脳症等を伴う肝不全が現れることがある」ことを指摘し、「肝機能異常が認められた場合はより頻回に検査を行い,観察を十分に行うこと」「肝不全の徴候が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと」などを求めています。

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