協会けんぽの後発品使用割合は15年3月時点で60.4%、「17年央に70%以上」の目標値まで約10ポイントの開き



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 主に中小企業のサラリーマンとその家族が加入する「協会けんぽ」を運営する全国健康保険協会は18日、ジェネリック医薬品(後発医薬品)の使用割合が今年(2015年)3月時点で60.4%(数量ベース、新指標)になったことを発表しました。

協会けんぽの後発品使用割合、2015年3月(14年度末、平成26年度末)時点で60.4%(数量ベース、新指標)に
協会けんぽの後発品使用割合、2015年3月(14年度末、平成26年度末)時点で60.4%(数量ベース、新指標)に

 政府の掲げる「17年央に後発品割合を70%以上にする」との短期目標達成までには、さらに10ポイント近く後発品のシェアを広げる必要があります。

1年前に比べて後発品使用割合は7ポイント上昇

 政府は医療費の膨張を抑えるために、先発品と効能・効果が同等で安価な後発品の使用促進を重要施策の1つに位置付けています。13年4月には「18年3月末までに後発品の使用割合を数量ベースで60%以上にする」との目標値を定め、今年(15年)6月には、この目標値を上方修正し「17年央に70%以上とし、18から20年度末までのなるべく早い時期に80%以上とする」ことを掲げました。

 全国健康保険協会でも、「後発医薬品(ジェネリック)の使用促進」を重要施策に位置付け、次のような取り組みを行っています。

●後発薬に切り替えた場合の自己負担額の軽減効果を通知するサービスの対象範囲の拡大と、年度内に2回目通知の継続

●後発薬の希望シールを配布するなど加入者への適切な広報

●地域の実情に応じた医療機関関係者、薬局関係者への働き掛けや、セミナーなどの開催

 全国健康保険協会が18日に発表した「ジェネリック医薬品使用割合(数量ベース)」によると、14年度末となる15年3月には数量ベースで60.4%(新指標、調剤分)となったことが分かりました。14年3月時点の53.5%と比べて、1年間で7ポイント近く後発品のシェアが広がった格好です。このペースで進むと、16年度末に67%程度、17年度末に74%程度となり、「17年央に70%以上」という短期目標は、協会けんぽについては何とか達成できるかもしれません。

 都道府県別に見ると、沖縄県の73.9%が最も高く、次いで鹿児島県68.2%、岩手65.8%、山形65.7%と続いています。逆に、最も低いのは徳島県の49.3%で、山梨51.0%、高知55.3%、和歌山55.7%なども低い状況ですが、後発品使用割合は着実に上昇していることが分かります。

都道府県別に後発品割合の格差があり、最高は沖縄県の73.9%、最低は徳島県の49.3%
都道府県別に後発品割合の格差があり、最高は沖縄県の73.9%、最低は徳島県の49.3%

 主な薬効分類別に、後発品使用割合が高い医薬品を見ると、数量ベースでは血管拡張剤の67.5%、去たん剤の62.7%、消化性潰瘍用剤の59.1%など、金額ベースでは血管拡張剤の54.7%、去たん剤の45.5%、ビタミン剤の39.7%などが目立ちます。

 逆に後発品使用割合が低いのは、数量ベースでは代謝拮抗剤の1.7%、ホルモン剤(抗ホルモン剤を含む)の11.0%、泌尿生殖器官及び肛門用薬の18.0%、金額ベースでは漢方製剤0.0%、ホルモン剤(抗ホルモン剤を含む)の1.4%、代謝拮抗剤の1.5%などとなっています。

主な薬効群別に後発品使用割合の高いものを見ると、数量ベースでは血管拡張剤、去たん剤、消化性潰瘍用剤などが高い
主な薬効群別に後発品使用割合の高いものを見ると、数量ベースでは血管拡張剤、去たん剤、消化性潰瘍用剤などが高い
主な薬効分類別に、後発品使用割合が高い医薬品を見ると、金額ベースでは血管拡張剤、去たん剤、ビタミン剤などが高い
主な薬効分類別に、後発品使用割合が高い医薬品を見ると、金額ベースでは血管拡張剤、去たん剤、ビタミン剤などが高い

 政府は、後発品使用割合の新目標を達成するために、来年度(16年度)の診療報酬改定でも、これまでの取り組みを強化するとともに、新たな方策を打ち出すことが予想されます。今後の後発品使用割合の推移にもご注目ください。

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