不要な注射など口頭指示を誤認4件、復唱徹底し再発防止を―日本医療機能評価機構



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 看護師が、前日に行った塩化ナトリウムの静脈注射の記録を入力してもらう意図で、研修医に「打ってください」と伝えたところ、研修医は「塩化ナトリウム液を打って(静注して)ください」と解釈し、静注を実施してしまった―。このような口頭指示の解釈間違いが2011年1月以降4件報告されていることが、日本医療機能評価機構の調べで明らかになりました。同機構は口頭指示の受け手は復唱を徹底するなど、再発防止に向けて注意を促しています。

指示の出し手は、意図が伝わるような言葉を使うこと

 これは、同機構が毎月公表している「医療安全情報」のNo.102 で公表されたものです。こうした口頭指示の解釈間違いはほかにもあり、別のケースでは、医師が上部消化管内視鏡検査を開始したにもかかわらず嘔吐反射が強かったため中止し、看護師に「検査していない」と伝えました。しかし、看護師は「内視鏡を使用していない」と解釈し、その内視鏡を洗浄・消毒しないまま、別の患者に使用した事例が報告されました。

 さらに、次のような事例も報告されています。

▽執刀医が、胃管を抜くことを意図して「抜いてください」と伝えたが、麻酔科医が「胃の空気を抜く」ことと解釈してしまった

▽医師が、検査当日にアスピリンの投与を意図して「薬を飲ませてください」と伝えたが、看護師は「前投薬の指示」と解釈してしまった

 これらはいずれも重大な医療事故に結びつく可能性が高く、同機構では「口頭による指示や依頼をする際には、指示の出し手は、受け手に意図が伝わるような言葉使用する」、「口頭による指示や依頼を受ける際には、指示の受け手は、対象物を復唱して確認する」ように注意を促しています。

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