介護医療院は2019年6月末で223施設・1万4444床、未整備は岩手・宮城・新潟・宮崎の4県―厚労省



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 今年(2019年)6月末時点で、223施設の介護医療院が開設され、総ベッド数は1万4444となった。最も施設数が多いのは富山県と北海道の16施設、最もベッド数が多いのは福岡県の1216床。介護医療院が未整備の自治体は岩手県・宮城県・新潟県・宮崎県の4自治体となった―。

 厚生労働省が8月1日に公表した「介護医療院の開設状況等(平成31年6月末)」から、こうした状況が明らかになりました(厚労省のサイトはこちら)。

 1年前(2018年6月末)と比べて、施設数は10.6倍(21施設→223施設、202施設増)に、ベッド数は10.3倍(1400床→1万4444床、1万3044床増)となりました(関連記事はこちらこちらこちら)。

医療療養(病院)からの転換は63施設・2386床

 介護医療院は、2017年の介護保険法改正で創設された▼医療▼介護▼住まい―の3機能を併せ持つ新たな介護保険施設です。2018年度の前回介護報酬改定で単位数や構造・設備基準が設定され、2018年4月から各地で開設がスタートしています。

 今年(2019年)6月末の状況を見ると、日本全国では223施設・1万4444床が開設されており、3か月前(2019年3月末)と比べて施設数は73増え、ベッド数は4416床増加。1年前(2018年6月末)に比べて施設数・ベッド数ともに10倍超となりました。

 報酬区分別・転換元別・地域別の内訳を見ると、次のような状況です。

【報酬区分別】
▽機能強化型介護療養並みの人員配置等が求められる【介護医療院I型】(775-1332単位):146施設(2019年3月末に比べて54施設増)・1万346床(同3478床増)

▽転換型老健施設並みの人員配置等が求められる【介護医療院II型】(731-1221単位):75施設(同20施設増)・4098床(同928床増)

▽I型とII型の両方を設置している施設(ただし同じフロアでの混在は不可):2施設(ベッド数は上記のそれぞれに含まれている)

 
【転換元別】
▽介護療養(病院)から:140施設(2019年3月末に比べて49施設増)・9594床(同3103床増)

▽介護療養型老健施設(転換老健)から:56施設(同25施設増)・2215床(同382床増)

▽医療療養(2018年度診療報酬改定後の療養病棟入院基本料1・2)から:43施設(同17施設増)・1433床(同601床増)

▽医療療養(2018年度改定後の経過措置型)から:20施設(同5施設増)・953床(同230床増)

▽介護療養(診療所)から:8施設(同2施設増)・133床(同22床増)

▽有床診療所の医療療養から:6施設(同2施設増)・49床(同15床増)

▽介護療養・医療療養以外の病床から:1施設(同増減なし)・3床(同増減なし)

▽老人性認知症疾患療養病棟(精神病床)から:1施設(同1施設増)・60床(同60床増)

▽新設:3施設(同2施設増)・4床(同3床増)

 
 医療療養(病院)からの転換は、合計63施設(同22施設増)・2386床(同831床増)となっています。介護療養はもちろん、医療療養から介護医療院への転換は「総量規制」(介護保険制度における地域の介護施設整備上限)の枠外となっていますが、とくに小規模な自治体(町村)では、「医療保険適用の医療療養」から「介護保険適用の介護医療院」への転換が生じた場合、介護費が急増し、介護保険料の高騰につながってしまうため、「転換に極めて後ろ向きである」と指摘されます。
介護医療院の開設状況(2019年6月)1 190801
介護医療院の開設状況(2019年6月)2 190801
 
ただし、医療・介護全体で考えれば「費用の適正化」につながります。厚労省は全国で自治体関係者等を対象としたブロック会議や勉強会を開催して、こうした点への理解を求めており、今後、医療療養からのさらなる転換が進むことに期待が集まります(関連記事はこちら)。

施設数最多は富山と北海道、ベッド数最多は福岡県

また地域別の開設状況を見てみると、次のような状況です。

●16施設ある自治体(1道1県)(施設数が同じ場合、ベッド数の多い順に記載、以下同)
▽富山県:16施設(2019年3月末に比べて7施設増)・1050床(同452床増)
▽北海道:16施設(同1施設増)・821床(同60床増)

 
●14施設ある自治体(1県)
▽福岡県:14施設(同6施設増)・1216床(同285床増)

 
●12施設ある自治体(1県)
▽山口県:12施設(同2施設増)・726床(同104床増)

 
●11施設ある自治体(3県)
▽静岡県:11施設(同4施設増)・827床(同275床増)
▽愛知県:11施設(同5施設増)・739床(同432床増)
▽熊本県:11施設(同5施設増)・544床(同329床増)

 
●10施設ある自治体(1県)
▽岡山県:10施設(同1施設増)・379床(同18床増)

 
●7施設ある自治体(3県)
▽福島県:7施設(同5施設増)・270床(同235床増)
▽兵庫県:7施設(同3施設増)・537床(同231床増)
▽鹿児島県:7施設(同増減なし)・287床(同42床増)

 
●6施設ある自治体(4県)
▽広島県:6施設(同2施設増)・617床(同85床増)
▽高知県:6施設(同2施設増)・436床(同196床増)
▽鳥取県:6施設(同4施設増)・252床(同166床増)
▽徳島県:6施設(同1施設増)・181床(同6床増)

 
●5施設ある自治体(3県)
▽埼玉県:5施設(同2施設増)・428床(同196床増)
▽神奈川県:5施設(同3施設増)・338床(同208床増)
▽福井県:5施設(同4施設増)・226床(同146床増)

 
●4施設ある自治体(1都6県)
▽群馬県:4施設(同増減なし)・312床(同増減なし)
▽石川県:4施設(同増減なし)・299床(同増減なし)
▽東京都:4施設(同3施設増)・284床(同249床増)
▽大分県:4施設(同増減なし)・211床(同増減なし)
▽島根県:4施設(同1施設増)・190床(同42床増)
▽佐賀県:4施設(同1施設増)・162床(同60床増)
▽青森県:4施設(同2施設増)・138床(同108床増)

 
●3施設ある自治体(4県)
▽奈良県:3施設(同増減なし)・444床(同増減なし)
▽長崎県:3施設(同増減なし)・231床(同増減なし)
▽長野県:3施設(同増減なし)・215床(同増減なし)
▽愛媛県:3施設(同1施設増)・146床(同16床増)

 
●2施設ある自治体(1府7県)
▽千葉県:2施設(同1施設増)・364床(同44床増)
▽滋賀県:2施設(同2施設増)・160床(同160床増)
▽秋田県:2施設(同1施設増)・135床(同93床増)
▽香川県:2施設(同増減なし)・130床(同増減なし)
▽沖縄県:2施設(同1施設増)・121床(同21床増)
▽和歌山県:2施設(同2施設増)・107床(同107床増)
▽大阪府:2施設(同増減なし)・97床(同増減なし)
▽岐阜県:2施設(同1施設増)・86床(同50床増)

 
●1施設ある自治体(1府5県)
▽京都府:1施設(同増減なし)・466床(同増減なし)
▽山梨県:1施設(同増減なし)・114床(同増減なし)
▽茨城県:1施設(同増減なし)・60床(同増減なし)
▽三重県:1施設(同増減なし)・48床(同増減なし)
▽栃木県:1施設(同増減なし)・37床(同増減なし)
▽山形県:1施設(同増減なし)・18床(同増減なし)

 
●ゼロ施設の自治体(4県)
▽岩手県▽宮城県▽新潟県▽宮崎県—
 
 
 最も施設数が多いのは富山県と北海道の16施設、最もベッド数が多いのは福岡県の1216床となっています。介護医療院が未整備の自治体は4県に減少しました(2018年3月末から2自治体減少)。

 
 なお、2018年度の介護報酬改定では、介護療養病床や25対1医療療養などから介護医療院への転換を促すために【移行定着支援加算】(1日につき93単位、1年間のみ算定可能)を設けています(関連記事はこちら)。この加算の算定期限は「2021年3月末」までとされており、「最初の転換から1年間を限度」として算定できることから、丸々1年間分を算定するためには「2020年3月31日まで」に転換を行わなければなりません。転換事務にかかる期間を考慮し、今秋(2019年10月頃)には、介護医療院への転換状況の全体像が明らかになると思われます(関連記事はこちら)。

 
 

 

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