乳がん治療薬の「ベージニオ錠」、間質性肺炎の重大な副作用で死亡症例も―厚労省



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 乳がん治療薬の「アベマシクリブ」(販売名:ベージニオ錠)には、従前より間質性肺疾患の重大な副作用が知られているが、今般、「死亡」症例も発生していることから、さらなる注意喚起が必要である。呼吸困難、咳嗽、発熱等などを確認し、異常が認められた場合には、本剤の投与を中止するとともに、必要に応じて▼胸部CT▼血清マーカー―などの検査を実施して適切な処置を行ってほしい―。

 厚生労働省は5月17日に「医薬品の『使用上の注意』の改訂及び安全性速報の配布等について」を発出し、こうした注意喚起を行いました(関連記事はこちら(厚労省通知)こちら(メーカーによる安全性速報こちら(ベージニオ錠の品目情報))。

「安全性速報」(いわゆるブルーレター)は、一般的な「使用上の注意の改訂」情報よりも迅速な安全対策措置が必要な場合に、厚労省の指示に基づいてメーカーが医療機関等に宛てて発する情報です(さらに緊急な情報提供が必要な場合には、「緊急安全性情報」(いわゆるイエローレター)が出される)。

 
「アベマシクリブ」(販売名:ベージニオ錠50mg、同100mg、同150mg)は、「ホルモン受容体陽性かつHER2陰性の手術不能または再発乳がん」に対する効能・効果が認められています。

 本剤の添付文書では、臨床試験成績を踏まえて2018年9月の承認当初から【重大な副作用】の1つとして「間質性肺炎」が記載され、「観察を十分に行い、異常が認められた場合には、本剤を中止するなど、適切に処置を行う」旨の注意喚起がなされています。

 さらに今般、国内でも間質性肺疾患が発現し「死亡」に至った症例(50歳代女性:本剤投与から37日目に間質性肺疾患が発現し、発現から7日後に死亡、など3例)が報告されていることを重く見て、厚労省は添付文書を次のように改訂するよう指示しています。

▽【警告】の項を新設し、「間質性肺疾患が現れ死亡に至った症例も報告されている。初期症状(呼吸困難、咳嗽、発熱等)の確認、および胸部X線検査の実施など、患者の状態を十分に観察する。異常が認められた場合には、本剤の投与を中止し、必要に応じて胸部CT、血清マーカー等の検査を実施するとともに、適切な処置を行う」旨を記載する

▽【慎重投与】の項を新設し、「間質性肺疾患のある患者、またはその既往歴のある患者」には「間質性肺疾患が増悪するおそれがある」ため慎重な投与が必要な旨を注意喚起する

▽【重要な基本的注意】の項において、従前どおり「間質性肺疾患が現れることがあるので、本剤投与にあたっては、初期症状(呼吸困難、咳嗽、発熱等)の確認および胸部X線検査の実施等、患者の状態を十分に観察する」とともに、▼患者に副作用について説明する▼間質性肺疾患の初期症状が発現した場合には、速やかに医療機関を受診する―よう説明することを新たに求める

▽【重大な副作用】の「間質性肺疾患」の項について、従前どおり「間質性肺疾患が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には本剤を中止」するとともに、「必要に応じて、胸部CT、血清マーカー等の検査を実施する」ことを求める

 
 
 またブルーレターでも同様に、▼本剤の投与にあたっては、間質性肺疾患の初期症状(呼吸困難、咳嗽、発熱等)を確認し、胸部X線検査の実施などで患者の状態を十分に観察する▼異常が認められた場合には、本剤の投与を中止し、必要に応じて「胸部CT」「血清マーカー」などの検査を実施するとともに、適切な処置を行う▼患者・家族に「間質性肺疾患の初期症状(呼吸困難、咳嗽、発熱等)が発現した場合には、速やかに医師・薬剤師に連絡する」よう指導する―旨を医療現場に依頼。

さらに、患者・家族向けに、ベージニオ錠の使用中に▼階段を登ったり、少し無理をしたりすると息切れがする・息苦しくなる▼空咳が出る▼発熱する―などの症状が現れた場合には、すみやかに医師・薬剤師に連絡するよう求めています。

 
 

 

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