急性期一般入院料2・3移行を見据え、看護職員の退職・新規採用状況に変化はあるか―中医協・基本小委



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 2018年度の診療報酬改定で再編・統合された【急性期一般入院基本料】や【地域包括ケア病棟入院料等】【回復期リハビリテーション病棟入院料】【療養病棟入院基本料】により、医療現場にはどのような影響が出ているのかを調べる。ただし、従前「医師の指示の見直しの頻度」を調べていたが、これは「医師による診察の頻度」に包含する―。

 11月7日に開かれた中央社会保険医療協議会の診療報酬基本問題小委員会(以下、基本小委)で、こういった調査内容が了承されました。下部組織である診療報酬調査専門組織「入院医療等の調査・評価分科会」(以下、入院医療分科会)で議論されてきた内容です(関連記事はこちらこちら)。

11月7日に開催された、「第191回 中央社会保険医療協議会 診療報酬基本問題小委員会」
11月7日に開催された、「第191回 中央社会保険医療協議会 診療報酬基本問題小委員会」
 

「医師による指示の見直しの頻度」、ついに調査項目から削除

 メディ・ウォッチでもお伝えしているとおり、2018年度の診療報酬改定では、さまざまな見直しが行われました。とくに、入院料については、「看護配置などに基づく基本部分」と「重症患者の受け入れ状況などに基づく実績評価部分」を組み合わせた評価体系に再編・統合するなど、歴史的な大改定が行われました。

さらに、急性期病棟の入院患者の状態を評価するための「重症度、医療・看護必要度」(以下、看護必要度)についても、▼基準の見直し(認知機能を低下した患者の評価)▼DPCのEF統合ファイルに基づく評価(看護必要度II)の導入—などの見直しが行われています。

もっとも、入院医療の見直しにとどまりませんが、2020年度以降も「より適切に診療内容等を診療報酬に反映させる」ための見直しは継続されます。そのため、2018年改定の影響・効果を詳細に調べ、それを2020年度改定論議の基礎資料とする、というプロセスが極めて重要になってくるのです。

入院医療に関する診療報酬に関しては、中医協で議論を行う前に、入院医療分科会で詳細な調査を行い、技術的な課題の整理等を行っていきます。入院医療分科会では、10月17日に調査内容の大枠を固め、今般、親組織である基本小委に報告を行ったものです。調査内容が了承されたことを受け、近く調査票の発送・調査実施・回収・分析が行われ、来年(2019年)3月以降、順次、調査結果が入院医療分科会や中医協に報告されます。

2018年度には、次の4項目に関する調査を行います(2019年度には別角度からの調査が行われる)。

(1)急性期一般入院基本料、地域一般入院基本料等の評価体系の見直しの影響(その1)
(2)地域包括ケア病棟入院料および回復期リハビリテーション病棟入院料の評価体系の見直しの影響
(3)療養病棟入院基本料等の慢性期入院医療における評価の見直しの影響(その1)
(4)医療資源の少ない地域における保険医療機関の実態

 
 10月17日の入院医療分科会から、今般の基本小委への報告までに、例えば次のような調査内容の追加・修正が行われています。

▼急性期入院料等について、看護要因の状況(2018年度の退職者見込み数が例年に比べ多いか少ないか、2019年の新規採用予定者数が例年に比べて多いか少ないか)を調べる
中医協基本小委1 181107

▼従前より調査していた「医師の指示の見直しの頻度」は、「医師による診察(処置、判断含む)の頻度」に含まれるので、調査項目から削除する
中医協基本小委2 181107

 
 2018年度改定の目玉の1つといえる、7対1・10対1を再編・統合した【急性期一般入院基本料】では、7対1と10対1の中間的評価として【急性期一般入院料2・3】を新設しました。もちろん、7対1相当の【急性期一般入院料1】に比べて点数設定は低めですが、例えば、▼看護配置を8対1とし【急性期一般入院料2】を届け出る▼看護配置を9対1とし【急性期一般入院料3】を届け出る―場合には、7対1看護配置で【急性期一般入院料1】を届け出るよりも、利益率を高くすることが可能なのです。

 このため、先を見据えた急性期病院では【急性期一般入院料1】から【急性期一般入院料2・3】への転換を検討することが期待され、その際には「看護配置の見直し」が必要となります(7対1看護配置のまま【急性期一般入院料2・3】へ移行すれば、単なる減収・減益になってしまう)。そこで、看護職員について、例えば「新規採用数を減らす」「早期退職を募る」などの動きがあるかどうかを調べることが重要になってくるのです。

 
 また、後者については、従前より「『医師による指示の見直しの頻度』=『患者の重症度合い』との誤解がある」と医療現場からの批判がありました。

 2018年度改定に向けた調査では、新たに「医師による診察の頻度」を追加し(関連記事はこちら)、今般の2020年度改定に向けた調査で「医師による指示の見直しの頻度」を削除(見直しの頻度を診察の頻度に包含)することになった経緯を眺めると、「入院分科会において、委員が遠大な計画を練り(2018年度改定に向けて準備し、2020年度改定に向けて実行)、それがついに実現した」と見ることもできるかもしれません。

 
 

 

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救急医療管理加算、「意識障害」「心不全」などの定義を精緻化—入院医療分科会(3)
16年度追加の看護必要度C項目など、妥当だが一部見直しの可能性も―入院医療分科会(2)
重症患者割合、一定の条件を置いてEFファイルでの判定が可能では―入院医療分科会(1)
入院時食事療養費の細分化や委託費高騰などで、給食部門の収支は極めて厳しい—入院医療分科会(2)
短期滞在手術等基本料3、2018年度改定で4つのオペ・検査を追加へ—入院医療分科会(1)
ICU、施設数・ベッド数の減少とともに病床利用率も低下傾向—入院医療分科会(2)
救急医療管理加算、総合入院体制加算などの見直し論議スタート—入院医療分科会(1)
DPCデータ用いた重症患者割合の測定、看護業務効率化につながる可能性—中医協・基本小委
地域包括ケア病棟、自宅等からの入棟患者の評価を充実へ—入院医療分科会(2)
看護必要度、急性期の評価指標としての妥当性を検証せよ—入院医療分科会(1)
療養病棟、リハビリ提供頻度などに着目した評価を検討―入院医療分科会(3)
看護必要度該当患者割合、診療報酬の算定状況から導けないか検証―入院医療分科会(2)
DPCデータの提出義務、回復期リハ病棟や療養病棟へも拡大か―入院医療分科会(1)
入院前からの退院支援、診療報酬と介護報酬の両面からアプローチを—入院医療分科会(3)
地域包括ケア病棟、初期加算を活用し「自宅からの入院患者」の手厚い評価へ—入院医療分科会(2)
看護必要度該当患者割合、7対1と10対1で異なっている活用方法をどう考える—入院医療分科会(1)
療養病棟、医療区分2・3患者割合を8割・6割・4割ときめ細かな設定求める意見も—入院医療分科会
回復期リハ病棟、「退院後のリハビリ提供」の評価を検討—入院医療分科会(2)
地域包括ケア病棟、「自宅からの入棟患者」割合に応じた評価軸などが浮上—入院医療分科会(1)
看護必要度、2018年度改定だけでなく将来を見据えた大きな見直しを行うべきか—入院医療分科会
退院支援加算、「単身高齢者などへの退院支援」ルールを求める声—入院医療分科会(3)
地域包括ケア病棟、機能に応じた「点数の細分化」案が浮上か—入院医療分科会(2)
看護必要度割合は7対1病院の7割で25-30%、3割の病院で30%以上—入院医療分科会(1)
5月から夏にかけ一般病棟や退院支援を、秋から短期滞在手術やアウトカム評価などを議論—入院医療分科会

2016年度診療報酬改定で、7対1病棟の入院患者像や病床利用率はどう変化したのか―入院医療分

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