ドブトレックスを負荷心エコー図検査にも使用可、ただし心疾患患者等では使用不可―厚労省



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 これまで「急性循環不全における心収縮力増強」に用いられていた「ドブタミン塩酸塩製剤」(販売名:ドブトレックス、ほか後発品多数)を、「心エコー図検査における負荷」にも用いることが認められた。ただし、心疾患の患者等では症状悪化等のおそれがあるため使用は不可である―。

 厚生労働省は10月12日に通知「ドブタミン塩酸塩製剤の使用に当たっての留意事項について」を発出し、こうした点について注意を促しました(厚労省のサイトはこちら)。

  
 「ドブタミン塩酸塩」(販売名:ドブトレックス、ほか後発品多数)は、急性循環不全における心収縮力増強に用いられますが、今般、新たに「心エコー図検査における負荷」に関する効能・効果が認められました。

 ただし、「心エコー図検査における負荷」に用いる場合には、「急性循環不全における心収縮力増強」に用いる場合とは異なる留意点があります。詳細は、メーカーによる「添付文書」記載されますが、厚労省は本剤を「心エコー図検査における負荷」に用いる場合の▼警告▼禁忌▼効能・効果に関連する使用上の注意▼用法・用量に関連する使用上の注意—を今般の通知に明示し、医療現場において注意するよう呼びかけています。

【警告】
▽緊急時に十分措置できる医療施設において、負荷心エコー図検査に十分な知識・経験を持つ医師のもとで実施する

▽▼心停止▼心室頻拍▼心室細動▼心筋梗塞—などが現れるおそれがあるため、蘇生処置ができる準備を行い実施する。負荷試験中は、心電図、血圧等の継続した監視を行い、患者の状態を注意深く観察する。また、▼重篤な胸痛▼不整脈▼高血圧または低血圧—などが発現し、検査継続が困難と判断した場合は、速やかに本剤の投与を中止する

【禁忌(投与禁止)】
▽急性心筋梗塞後早期の患者(致死的な心破裂の報告あり)

▽不安定狭心症の患者(陽性変時作用・陽性変力作用により症状悪化のおそれあり)

▽左冠動脈主幹部狭窄のある患者(陽性変力作用により、広範囲な心筋虚血のおそれあり)

▽重症心不全の患者(心不全悪化のおそれあり)

▽重症の頻拍性不整脈のある患者(陽性変時作用により、症状悪化のおそれあり)

▽急性の心膜炎、心筋炎、心内膜炎の患者(症状悪化のおそれあり)

▽大動脈解離等の重篤な血管病変のある患者(状態悪化のおそれあり)

▽コントロール不良の高血圧症の患者(陽性変力作用により、過度の昇圧のおそれあり)

▽褐色細胞腫の患者(カテコールアミンを過剰に産生する腫瘍のため、症状悪化のおそれあり)

▽高度な伝導障害のある患者(症状悪化のおそれあり)

▽心室充満の障害(収縮性心膜炎、心タンポナーデ等)のある患者(症状悪化のおそれあり)

▽循環血液量減少症の患者(症状悪化のおそれあり)

【効能・効果に関連する使用上の注意】

▽負荷試験前に患者の病歴を確認し、安静時心エコー図検査等により「本剤による薬物負荷心エコー図検査が適切」と判断される症例についてのみ実施する

【用法・用量に関連する使用上の注意】

▽本剤による負荷終了の目安等を含めた投与方法等については、ガイドラインなどの最新の情報を参考にする

 
 

 

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