2019年度地域医療係数設定に向け、DPC病院は10月16日までに「がん拠点病院等の状況」の届出を—厚労省



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 2019年度の「DPC地域医療係数」設定に向けて、DPC病院においては「がん診療連携拠点病院などの指定を受けているか」などを10月16日までの都道府県に届け出なければならない―。

 厚生労働省は9月28日に通知「平成30年度地域医療指数(体制評価指数)等の確認に係る手続きについて」を発出し、こうした点を明らかにしました(厚労省のサイトはこちら)。

届け出漏れがあれば、2019年度の医療機関別係数に反映されなくなる点に留意を

 DPC制度において、包括部分の請求額は「診断群分類ごとの1日当たり点数」×「在院日数」×「医療機関別係数」で計算します。
2018年度改定(DPC、とくに地域医療係数)1 180305
 
「医療機関別係数」は、▼基礎係数(大学病院本院群(旧I群)、DPC特定病院群(旧II群)、DPC標準病院群(旧III群)のそれぞれで設定)▼機能評価係数I(入院基本料等加算などを係数化)▼機能評価係数II(個別医療機関の機能を係数化)▼激変緩和係数(診療報酬改定時の係数の激変を緩和)の和となります。

機能評価係数IIは、今般の2018年度改定で次の6項目に整理しなおされました(関連記事はこちらこちら)。
(1)保険診療係数:適切なDPCデータの作成、病院情報を公表する取組み、保険診療の質的改善に向けた取組み(検討中)を評価する
(2)効率性係数:各医療機関における在院日数短縮の努力を評価する
(3)複雑性係数:各医療機関における患者構成の差を1入院あたり点数で評価する
(4)カバー率係数:様々な疾患に対応できる総合的な体制について評価する
(5)救急医療係数:救急医療の対象となる患者治療に要する資源投入量の乖離を評価する
(6)地域医療係数:地域医療への貢献を評価
2018年度改定(DPC、とくに地域医療係数)2 180305
 
 DPC病院の機能はさまざまであり(例えば、特定の疾患に専門特化した病院、多くの診療科を有する総合病院など)、6項目の機能評価係数によって多角的に評価を行うものです。

このうち(6)の「地域医療係数」は、例えば「がん診療連携拠点病院」への指定や「脳卒中地域連携」への取り組みといった「体制」を評価する【体制評価指数】と、地域の患者のシェア(つまり、地域の患者にどれだけ支持されているか)を評価する【定量評価指数】で構成されます。この【体制評価指数】の内容についても、2018年度診療報酬改定で整理しなおされたため(関連記事はこちらこちらこちら)、厚労省は今般の通知において、その内容と確認手続きを詳しく示しました。確認手続き(報告・届け出)に漏れがあった場合、がん診療や脳卒中に力を入れていたとしても、翌年度(今回であれば2019年度)の地域医療係数に反映されないこととなってしまうので、ご留意ください。
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2018年度改定(DPC、とくに地域医療係数)4 180305
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 各DPC病院では、下記の地域医療指数(体制評価指数)の評価項目の参加・指定等状況を、厚労省の定める様式1「救急医療等の参加状況について」によって、2018年10月16日(火)までに「病院の所在地を管轄する都道府県衛生主管部(局)」に提出することが求められます。

その後、都道府県衛生主管部(局)が、がん対策主管部(局)と連携して、病院の提出様式を確認して、登録状況等を各病院に回答。回答を受けた病院は、当該様式1と様式2「施設基準の届出状況等に係る報告」を、2018年11月30日(金)までに地方厚生(支)局医療課に提出します。

地方厚生(支)局は、提出された様式2の内容を確認し、様式1・2を厚労省に報告し、厚労省で集計の後、「地域医療指数(体制評価指数)等の拡大」→「各病院への内示」を経て、2019年3月に医療機関別係数(機能評価係数Ⅱ)が告示されます。
地域医療係数についての通知 180928の図表
 
【確認項目】

●がん
▽がん診療連携拠点病院(都道府県がん診療連携拠点病院、地域がん診療連携拠点病院)、特定領域がん診療連携拠点病院、地域がん診療病院(国立がん研究センター中央病院・同東病院は、「都道府県がん診療連携拠点病院」とみなす)
▽小児がん拠点病院

●へき地医療
▽へき地医療拠点病院
▽「へき地医療」の要件を満たすことで社会医療法人の認定を受けている病院
▽「へき地医療」の要件以外の要件を満たすことで社会医療法人の認定を受けている病院、または社会医療法人ではない病院で、「へき地医療」の業務実績における基準に該当している病院

●災害医療
▽災害拠点病院
▽災害派遣医療チーム(DMAT)への参加(都道府県・政令指定都市が独自に認定する災害派遣医療チーム(DMAT)は届出の対象外)
▽広域災害・救急医療情報システム(EMIS)に参加し、災害時に医療施設の状況を入力可能な病院(都道府県の運営する救急医療情報システムのみの参加は届出の対象外)

●周産期医療
▽総合周産期母子医療センター
▽地域周産期母子医療センター

●救急医療
▽病院群輪番制病院、共同利用型病院
▽救命救急センター

  
 

 

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