硬膜外針等の神経麻酔分野の小口径コネクタ製品、新規格への切り替えは院内で一斉実施を―PMDA



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硬膜外針や硬膜外麻酔用カテーテル、神経麻酔用のシリンジなど「神経麻酔分野の小口径コネクタ製品」について、誤接続防止のための「新規格製品」が販売されるが、新旧規格の製品が混在した場合、医療行為に支障が出るため、販売業者に販売時期などを確認した上で、「新規格製品への切り替え」を院内で一斉に実施すべきである―。

 医薬品医療機器総合機構(PMDA)は8月6日に、医療安全情報No.55「誤接続防止コネクタの導入について(神経麻酔分野)」を公表し、医療現場にこのような注意を促しました(PMDAのサイトはこちら)(関連記事はこちらこちら)。

院内で医療機器安全管理責任者を決め、切り替えスケジュール検討や院内周知を

 医療現場では、多様なチューブやラインを患者に接続します。その際、例えば「経腸栄養剤を、誤って血管内に注入してしまう」といった事故が発生する恐れがあることから、製品分野間の相互接続(誤接続)を防止するコネクタに係る国際規格(ISO(IEC)80369シリーズ、以下「新規格」)の制定が進められています。

 新規格では、ベッドサイドで起こりうるコネクタ接続を、▼呼吸器システムおよび気体移送▼経腸栄養▼皮下注射および血管系等▼神経麻酔(脊椎麻酔、硬膜外麻酔および神経ブロック)▼四肢のカフ拡張▼泌尿器—の6種類に分類し(現時点)、異なる種類間では相互接続できない(非嵌合性)ように、形状を規定します。
PMDA医療安全情報(神経麻酔分野の小口径コネクタ新規格) 180806の図表
 
 今般、PMDAの医療安全情報では、「神経麻酔分野」の新規格製品に関し、5つの注意点が提示されました。

(1)新規格製品と旧規格製品の間では接続ができなくなる。旧規格製品の出荷は2020年2月末で終了するが、医療現場で「新旧規格が混在する」ことを避ける(両者は接続できないので、混在により治療行為に支障が出る可能性がある)ため、▼切り替え対象となる製品((3)参照)をリストアップし、製造販売業者に「各製品の新規格品販売開始時期」を確認する▼対象となる製品は、「一斉に」切り替える―べきである

(2)「神経麻酔分野」における新規格製品の包装(外箱、個包装とも)には、「ISO80396-6」と記載される。新旧規格でコネクタの形状は異なるが、判別が難しい場合もあるため、包装の記載と併せて確認するべきである

(3)切り替えが予定されている製品名(通称)は、▼スパイナル針▼硬膜外針▼硬膜外麻酔用カテーテル▼硬・脊麻酔針▼神経ブロック針▼硬膜外麻酔用フィルタ▼ロスオブシリンジ▼プレフィルドシリンジ▼シリンジ(神経麻酔用)▼バルーン式輸注器(神経麻酔用)▼延長チューブ(神経麻酔用)▼三方活栓(神経麻酔用)▼採液針(神経麻酔用)—などであり、製造販売業者に新規格製品の販売時期などを確認すべきである

(4)新規格製品と旧規格製品とを接続するための「変換コネクタ」は原則として使用しない(対象製品を新規格に一斉に切り替える)

(5)新規格製品の導入に伴う混乱を避けるため、各医療施設において次のような対応を検討すべきである
▽情報一元化のため、販売業者等との調整を行う担当部署と責任者(医療機器安全管理責任者等)を決定する
▽新規格製品への切り替えを漏れなく行うため、分野ごとに「対象製品リスト」を作成する
▽販売業者等に「切替え開始時期」「供給終了時期」等を確認し、施設内の切替え方法・スケジュールを検討する
▽販売業者・担当部署(責任者)等が説明会などを行い、施設内関係者に周知する
▽新旧製品の混在防止のための「製品保管方法」を検討する

 PMDAでは、▼国際規格(新規格)の概要▼新規格製品導入に関する注意事項(院内におけるチェックリスト例等も含む)▼業界団体等の問合せ先▼新規格製品に関する最新情報—などを掲載した、特設ページも開設しています。

●PMDAの特設ページは、こちら

 
 

 

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