一般の病床が満床で差額ベッドのみ空床の場合、懇切丁寧な説明と同意あれば差額ベッド代徴収は従前通り可能―疑義解釈6【2018年度診療報酬改定】



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 2018年度の診療報酬改定以降も、「一般の病床が満床で、『差額ベッド』(個室など)しか空いていない場合に、差額などについて明確かつ懇切丁寧に説明し、その上で患者が差額ベッドへの入室に同意している場合には、差額を徴収しても差し支えない」という考えに変更はない―。

 厚生労働省は7月20日に「疑義解釈資料の送付について(その6)」を公表し、こういった点を明確にしました(厚労省のサイトはこちら)(関連記事はこちら(疑義解釈5)こちら(疑義解釈4)こちら(疑義解釈3)こちら(疑義解釈2)こちら(疑義解釈1の3)こちら(疑義解釈1の2)こちら(疑義解釈1の1))。

差額ベッド代の徴収に当たっては、明確な料金表示と丁寧な説明、患者の同意が必要

 病院の「個室」など、いわゆる差額ベッド(特別療養環境室)への入室については、「特別の療養環境の提供」として、特別の料金を患者から実費徴収することが可能です(選定療養)。

保険外併用療養費制度には、▽評価療養(先進医療など)▽選定療養(差額ベッドなど)-がある
保険外併用療養費制度には、▽評価療養(先進医療など)▽選定療養(差額ベッドなど)-がある

しかし、例えば、患者は「4人部屋でよい」と考えているにも関わらず、病院側が「個室」等を無理に勧め(差額の説明をしない、入院が必要にもかかわらず他院受診を指示された、など)、差額を徴収する、といった不適切な事例も見受けられました。

そこで保険診療を行うに当たっての前提事項である「療担規則及び薬担規則並びに療担基準に基づき厚生労働大臣が定める掲示事項等」の解釈通知「『「療担規則及び薬担規則並びに療担基準に基づき厚生労働大臣が定める掲示事項等」及び「保険外併用療養費に係る厚生労働大臣が定める医薬品等」の実施上の留意事項について』の一部改正」では、患者に「特別療養環境室に係る特別の料金」を求めてはならない場合として、次の3つの場合を示しています。
(1)同意書による同意の確認を行っていない場合
(2)患者本人の「治療上の必要」により特別療養環境室へ入院させる場合(例えば、救急患者や術後患者で、病状が重篤なために安静が必要な場合など)
(3)病棟管理の必要性等から特別療養環境室に入院させた場合であって、実質的に患者の選択によらない場合(MRSA感染患者などで、院内感染防止のために、患者の選択に寄らず入院させた場合など)

 2018年度の今回診療報酬改定では、(3)の例示として「特別療養環境室以外の病室の病床が満床であるため、特別療養環境室に入院させた患者の場合」が追記されました。

 この追記について、医療現場から「満床で差額ベッドしか空いていないといった点に患者の同意があった場合であっても、差額徴収は行えないのか」という疑問が出ていました。今般、厚労省は次のように説明し、「従前と同じく、適切な説明と同意があれば差額ベッド代を徴収できる」ことを明確にしています。

▼差額ベッド代の考え方や取扱い(患者の意思に反した差額ベッドへの入院はあってはならない、「実質的に患者の選択によらない場合」か否かは、患者・医療機関の双方から事情を聴取して適宜判断する)は従前から変更となっていない

▼差額ベッドの「設備構造」「料金」などについて、明確かつ懇切丁寧に説明し、その上で、患者が差額ベッドへの入院に同意していることが確認される場合には、差額ベッド以外の病室の病床が満床であっても、特別の料金を徴収することは差し支えない(例示の追記は、懇切丁寧な説明等が必要であることを明確化したもの)

国家戦略特区において、遠隔服薬指導を行うことが可能となっている
国家戦略特区において、遠隔服薬指導を行うことが可能となっている
 
 また、今般の疑義解釈では、7月18日の中央社会保険医療協議会・総会で了承された「遠隔服薬指導の実施が認められた3地域の国家戦略特区(愛知県、兵庫県養父市、福岡県)において、遠隔服薬指導の中で▼薬剤服用に関する説明や指導▼薬歴の確認▼後発医薬品の情報提供—など所定の要件を満たすとともに、▼患者の手元に薬剤が届いた後にも必要な確認を改めて行う▼情報セキュリティ対策を講じる▼お薬手帳を活用する―場合には、暫定的に【薬剤服用歴管理指導料】の算定を対面指導でなくとも認める」ことが明確にされました(関連記事はこちら)。

 
 この要件に合致せず「薬剤服用歴管理指導料」が算定できない場合であっても、当該服薬指導に関する【調剤基本料】【調剤料】【薬剤料】の算定は可能です(服薬指導の実費を徴収することは当然、不可)。
 
 

 

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