看護職の夜勤、1回では24時間、2連続では48時間以上のインターバルが必要―日看協



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 看護職の夜勤・交代制勤務の改善は喫緊かつ最大の課題である。2019年度予算編成に向けて改訂「労働時間等設定改善指針」の中で、夜勤・交代制勤務者の勤務実態を踏まえた勤務負担軽減の取り組みの必要性や、改善目標を明記する必要がある―。

 日本看護協会は4月19日、厚生労働省労働基準局の山越敬一局長に宛てて、こういった要望を行いました(日看協のサイトはこちら)。

3交代制では「夜勤回数は月8回以内」といった深夜業の回数制限も設けよ

 入院患者の安全等を確保するために、看護職員の業務において夜勤は非常に重要です。しかし、現行の労働法制の中には「夜勤・交代制勤務に関する規制」がほとんどなく、事実上、「入院基本料の施設基準に盛り込まれている72時間要件」のみが、唯一の夜勤への歯止めと言える状況です。

日看協では、法規制の不備であり、これが看護職員の夜勤・交代制勤務に係る負担を重くしていると指摘(例えば、「3交代制では、勤務間インターバルは実質4時間にとどまる」「2交代制の場合、8割超が15時間以上17時間以内の長時間夜勤を行っている」)。このため、看護職員の勤務環境改善には、▼法的規制の導入▼指針策定―が不可欠と訴えます。
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もっとも2006年から労働時間等設定改善法が施行され、事業主およびその団体が、労働時間等の設定改善について適切に対処するために必要な事項を定める「労働時間等見直しガイドライン(労働時間等設定改善指針)」が策定されています(逐次、一部改正)。さらに、同法は「働き方改革推進法」(働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案)の中で改正が予定され、▼深夜業の回数▼勤務間インターバル―などが盛り込まれている点については、日看協は高く評価しています。

「働き方改革推進法」(働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案)の概要
「働き方改革推進法」(働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案)の概要
 
日看協は、この動きを進め、勤務負担軽減を実効性あるものとするために、「労働時間等見直しガイドライン(労働時間等設定改善指針)」について、次の3項目を盛り込んだ改訂を行うよう要望しています。

(1)深夜業の回数
 深夜業を含む夜勤の回数・時間数(上限)を「3交代制勤務で月8回以内」とする(夜勤回数には、深夜時間帯(22時から翌朝5時)にかかる準夜勤を含む)。

(2)勤務間インターバルの確保
 「勤務間隔11時間以上」かつ「勤務拘束時間13時間以内」という規制を設ける。また、夜勤後の休息時間については、「2連続の夜勤後には概ね48時間以上」「1回の夜勤後についても概ね24時間以上」を確保するとの規定を設ける。

(3)夜勤中の仮眠の確保
 8時間を超える夜勤に当たっては「2時間の仮眠」を確保することとする。
 
 

 

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