高度急性期・急性期の入院医療においては「7対1看護配置」をベースとせよ―日看協



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 2018年度の次期診療報酬改定に向け、7対1・10対1入院基本料の再編・統合案が示されているが、がん、心疾患、脳血管疾患などの重症患者に対しては7対1以上の手厚い看護配置がベース(基本部分)として必要である。高度急性期・急性期を担う病院のべース(基本部分)について「7対1」を追加せよ—。

日本看護協会は12月15日に、加藤勝信厚生労働大臣に宛ててこうした要望書を提出しました(日看協のサイトはこちら)。なお、12月7日にも同内容の要望書を、厚生労働省の鈴木康裕医務技監と鈴木俊彦保険局長に宛てて提出しています。

7対1が確保できなければ、医療安全リスクが高まり、ケアの質と量が低下すると指摘

 2018年度の次期診療報酬改定に向けた議論が、中央社会保険医療協議会で鋭意進められています。その中で厚労省は「入院医療を評価する診療報酬の再編・統合」案を提示。具体的には、急性期から療養期までを含めて、看護配置などに応じた【基本部分】と、重症患者割合などの診療実績に応じた【段階的評価部分】を組み合わせて評価するというものです(関連記事はこちらこちら)。

例えば急性期では、7対1・10対1入院基本料や看護必要度加算(10対1の加算)を再編・統合し、次のような新たな入院料を創設する考えが示されています。

【基本部分】:▼10対1看護配置以上▼看護比率7割以上▼平均在院日数21日以内―など

【段階的評価部分】
(1)最も高い評価:▼7対1看護配置以上▼看護比率7割▼平均在院日数18日以内▼重症患者割合X%(看護必要度に基づく重症患者割合と、EF統合ファイルに基づく重症患者割合とを選択可能)

(2)中間的な評価:▼重症患者割合Y%からZ%(EF統合ファイルに基づく重症患者割合)料

7対1・10対1の再編・統合(橙色部分)にとどまらず、回復期機能(13対1・15対1・地域包括ケア、回復期リハ、緑色部分)、慢性期機能(療養、灰色の部分)についても入院料の再編・統合が行われる見通し
7対1・10対1の再編・統合(橙色部分)にとどまらず、回復期機能(13対1・15対1・地域包括ケア、回復期リハ、緑色部分)、慢性期機能(療養、灰色の部分)についても入院料の再編・統合が行われる見通し
各入院料は、看護配置などに応じた【基本部分】と、診療実績などに応じた【段階的評価部分】との組み合わせとして設定されることになりそうだ
各入院料は、看護配置などに応じた【基本部分】と、診療実績などに応じた【段階的評価部分】との組み合わせとして設定されることになりそうだ
2018年度改定では「7対1からの移行」に重きを置くため、中間的評価(現行10対1と7対1の中間)には、10対1からの移行は認められず、7対1からの一方通行となる見込み
2018年度改定では「7対1からの移行」に重きを置くため、中間的評価(現行10対1と7対1の中間)には、10対1からの移行は認められず、7対1からの一方通行となる見込み
 
(1)の「最も高い評価」では、現行の7対1入院基本料に相当すると考えられ、激変を緩和する意味で「7対1看護配置以上」とされていますが、(2)の「中間的な評価」では「看護配置は10対1以上」となる見込みです。

 この【基本部分】の看護配置を10対1とする急性期入院医療の再編・統合案に対し日看協は、「我が国の疾病構造が高齢化などで変化するとしても、▼がん▼心疾患▼脳血管疾患—などの重症患者に対しては、7対1以上の手厚い看護配置がベース(基本部分)として必要である」と指摘。さらに重症患者に対する適切な看護体制(ここでは7対1以上)が確保されない場合、▼医療安全リスクの高まり▼ケアの質と量の低下▼身体拘束の増加▼医療従事者の負担増加―を招く恐れがあるとし、次のような要望を行っています。

▼7対1・10対1の再編・統合案は大きな制度変更であり、現場への影響も大きいため、今改定における拙速な改変を避け、国や関係者で議論を尽くした上で制度設計せよ

▼高度急性期・急性期を担う病院のべース(基本部分)について「7対1」を追加せよ

▼高度急性期・急性期を担う病院については、「重症度、医療・看護必要度の該当患者割合」に対応した適切な人員配置基準を設けよ

 これらをまとめれば「2018年度改定では再編・統合は行うべきではない。仮に再編・統合をするのであれば、【基本部分を7対1とする類型】も設けよ」という要望内容となります。年明けから、具体的な点数設計論議が中医協で繰り広げられますが、どのような調整が行われるのか注目が集まります。

 

 

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