がん治療、病院選びは設備面を重視の傾向-「治療件数」重視は2割、内閣府調査



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 自分ががんと診断された場合、治療先の病院を選ぶにあたって重視する割合が最も高いのが、「専門的な治療を提供する医療機器や施設の有無」であることが、内閣府の世論調査で分かりました。これに対して、がんの治療件数を挙げたのは全体の2割ほどにとどまりました。特に40歳代の人では設備面の要素を重視する傾向が強く、「医師や看護師の技術の優秀さ」は20-40歳代で高くなりました。

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 一方、がんの治療法や受診先の病院の情報をどう入手するか(複数回答)を聞いた結果は、「病院・診療所の医師や看護師、がん診療連携拠点の相談支援センター以外の相談窓口」の割合が最高で、全体の60.3%を占めました。「がん診療連携拠点病院のがん相談支援センター」が45.2%でこれに次いで多く、以下は「インターネット」(国立がん研究センターのウェブサイト「がん情報サービス」以外)が35.6%、「家族・友人・知人」が32.5%などでした。40-50歳代と幅広い年代層が、インターネットを情報の入手先に挙げました。

 「がん対策に関する世論調査」は、日本国籍がある成人の男女計3000人を対象に内閣府が14年11月に実施し、1799人から有効回答を回収しました(有効回収率60.0%)。
2015.1.20医療・介護行政をウォッチ がん世論調査 図
 集計結果によりますと、がんの治療を受ける病院を選ぶ際に重視する基準(複数回答)は、「専門的な治療を提供する機器や施設の有無」が65.2%で最も高く、これに「医師や看護師の技術の優秀さ」(55.0%)、「自宅からの距離」(49.1%)、「交通費や差額ベッド代など受診に伴う経済的負担」(33.0%)などが続きました。「がんの治療件数」は22.3%でした。
 専門的な機器や施設など設備面を重視する割合は、30歳代と40歳代で特に高い結果でした。これに対して、がんの治療件数を重視する人は20歳代が32.9%で最も高く、年齢が高いほど低くなる傾向でした。

希少がんの集約、「必要と思う」9割超

 調査では、小児がんなど発症がまれな「希少がん」について、専門的な病院を指定して患者を集める仕組み(集約)が必要だと思うかどうかも質問しました。その結果、「どちらかといえば必要」(32.1%)を含めると全体の88.4%が「必要」と回答し、「必要ではない」の7.0%(「どちらかと言えば必要ではない」4.1%、「必要ではない」2.9%)を大きく上回りました。

 年代別では、20歳代と30歳代で集約が必要だと思う割合が高くなりました。

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