有床診療所は10万19床、現時点で10万床割れは確実―医療施設動態調査(2017年7月)



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 今年(2017年)6月末から7月末にかけて、病院の一般病床数は186床増加したが、療養病床では逆に452床減少した。また有床診療所数は17施設・221床減少し、7363施設・10万19床となった―。

 このような状況が、厚生労働省が9月29日に公表した医療施設動態調査(2017年7月末概数)から明らかになりました(厚労省のサイトはこちら)。有床診が現時点(2017年9月末)で10万床を切っていることは確実で、また来年(2018年)9-10月には7000施設を割る可能性があります。

前月(2017年6月末)に比べて、病院の一般病床は186床増加、療養病床は452床の減少となった。有床診のベッド数は10万19床となり、現時点(2017年9月)で10万床割れは確実な状況
前月(2017年6月末)に比べて、病院の一般病床は186床増加、療養病床は452床の減少となった。有床診のベッド数は10万19床となり、現時点(2017年9月)で10万床割れは確実な状況

有床診、来年(2018年)9-10月に7000施設を割る可能性大

 厚生労働省は毎月、全国の病院・診療所の増減を「医療施設動態調査」として公表しています(前月の状況はこちら、前々月の状況はこちら、さらにその前の月の状況はこちら)。今年(2017年)7月末の状況を見ると、医療施設総数は全国で17万9220施設となり、前月に比べて21施設増加しています。

 このうち病院の施設数は、前月に比べて1施設減少し8425施設となりました。種類別に見ると、▼一般病院が7365施設(前月に比べて1施設減少)▼精神科病院は1060施設(同増減なし)―という状況。一般病院の中で「療養病床を持つ病院」は3801施設(同3施設減少)、「地域医療支援病院」は548施設(同増減なし)となっています。

 診療所のうち有床診療所は7363施設で、前月から17施設減少しました。2年前の2015年7月末には8007施設(厚労省のサイトはこちら)、1年前の2016年7月末には7671施設(厚労省のサイトはこちら)だったので、一昨年(2015年)7月末から昨年(16年)7月末までの1年間で336施設、さらに今年(17年)7月末までの1年間で308施設減少しています。昨年(2016年)7月末以降、有床診施設数は以下のように推移しています。

▼2016年7月末:7671施設

 ↓(15施設減)

▼2016年8月末:7656施設

 ↓(27施設減)

▼2016年9月末:7629施設

 ↓(24施設減)

▼2016年10月末:7605施設

 ↓(30施設減)

▼2016年11月末:7575施設

 ↓(25施設減)

▼2016年12月末:7550施設

 ↓(27施設減)

▼2017年1月末:7523施設

 ↓(38施設減)

▼2017年2月末:7485施設

 ↓(21施設減)

▼2017年3月末:7464施設

 ↓(38施設減)

▼2017年4月末:7426施設

 ↓(29施設減)

▼2017年5月末:7397施設

 ↓(17施設減)

▼2017年6月末:7380施設

 ↓(17施設減)

▼2017年7月末:7363施設

 直近では減少ペースが鈍化していますが、この1年間では「1か月当たり26施設弱」減少しています。このペースが続くと、来年(2018年)9月から10月には7000施設を割ってしまう計算です。

有床診のベッド数、10万床割れは確実、2020年初頭には9万床を切る可能性も

 病床数に目を移してみると、今年(2017年)7月末の全病床数は165万8043床で、前月に比べて687床減少しました。このうち病院の病床数は155万7958床で、前月に比べて466床減少しました。病床種類別に見ると、▼一般病床は89万1652床(前月から186床増加)▼療養病床は32万6651床(同452床減少)▼精神病床は33万2537床(同180床減少)—などという状況です。

 有床診療所の病床数は、前月から221床減少して10万19床となりました。現時点(2017年9月末)で「10万床を切っている」ことは確実と言えます。2年前の2015年7月末には10万8234床(厚労省のサイトはこちら)、1年前の2016年7月末には10万4015床(厚労省のサイトはこちら)だったので、一昨年(2015年)7月末から昨年(16年)7月末までの1年間で4219床、そこから今年(17年)7月末までの1年間で3996床減少しています。昨年(2016年)7月末以降、有床診のベッド数の推移は次のようになっています。

▼2016年7月末:10万4015床

 ↓(229床減)

▼2016年8月末:10万3786床

 ↓(335床減)

▼2016年9月末:10万3451床

 ↓(347床減)

▼2016年10月末:103104床

 ↓(367床減)

▼2016年11月末:10万2737床

 ↓(287床減)

▼2016年12月末:10万2450床

 ↓(305床減)

▼2017年1月末:10万2145床

 ↓(448床減)

▼2017年2月末:10万1697床

 ↓(335床減)

▼2017年3月末:10万1362床

 ↓(489床減)

▼2017年4月末:10万873床

 ↓(407床減)

▼2017年5月末:10万466床

 ↓(226床減)

▼2017年6月末:10万240床

 ↓(221床減)

▼2017年7月末:10万19床

 直近1年間で見ると、「1か月当たり333床」のペースで減少しています。施設数と同じく、ここ数か月では減少ペースが落ちていますが、仮にこのペースが続くと仮定すると、「今年(2017年)8月末に10万床を切っている」状況は確実視され、「2020年初頭には9万床を切る」ことになります。

2018年度診療報酬改定に向け、入院医療の報酬体系見直しに関する議論が診療報酬調査専門組織「入院医療等の調査・評価分科会」で進められていますが、有床診療所の経営安定化に向けた妙案は探り切れていないようです(関連記事はこちらこちら)。今後、中央社会保険医療協議会総会などで、▼産婦人科など専門医療を提供する▼地域包括ケアシステムの拠点となる(在宅医療や軽度急性期入院医療の提供)▼過疎地で慢性期入院医療などを提供する—といった機能ごとの議論が行われる可能性もあり(関連記事はこちら)、どういった手当てがなされるのか注目が集まります。

病院病床数は、減少の一途をたどっており、▼ダウンサイジング▼閉院—などが進んでいると考えられる
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療養病床のベッド数は、直近で減少ペースが速まっているように見える
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