画期的抗がん剤のオプジーボ、硬化性胆管炎の副反応―厚労省



Pocket

 厚生労働省は4日、画期的な抗がん剤の「ニボルマブ(遺伝子組み換え)」(オプジーボ点滴静注20mg、同100mg)に硬化性胆管炎の新たな重大な副作用が見つかったとし、医療機関に注意を呼び掛けています(厚労省のサイトはこちら)。

 今般、新たに重大な副作用などが判明したのは13の医療用医薬品で、厚労省は製薬メーカーに対して「使用上の注意」を速やかに改訂するよう指示しています。17の医薬品と、新たな「重大な副作用」などは次の通りです。臨床現場においてもご留意ください。なお、同様の成分を含む一般用医薬品でも副作用発生のおそれがあることから、厚労省は「できるだけ早期」に添付文書を改訂するよう求めています。

(1)がん性疼痛などを抑える「トラマドール塩酸塩(経口剤)」(販売名:トラマールOD錠25mg、同50mg、ワントラム錠100mg)

▼【重要な基本的注意】に、「重篤な呼吸抑制があらわれるおそれがあり12歳未満の小児には投与しない」「重篤な呼吸抑制のリスクが増加するおそれがあり18歳未満の肥満、閉塞性睡眠時無呼吸症候群または重篤な肺疾患を有する患者には投与しない」旨を追記する

▼【小児等への投与】について、「12歳以上の小児への投与に関する安全性は確立されていない(使用経験なし)」 と改め、「12歳未満の小児には投与しない(海外で死亡を含む重篤な呼吸抑制リスクが高いとの報告あり)」を追記する

 
(2)鎮痛剤の「トラマドール塩酸塩(注射剤)」(販売名:トラマール注100)

▼(1)と同じく【重要な基本的注意】と【小児等への投与】について修正・追記を行う

 
(3)慢性疼痛や抜歯後の痛みを抑える「トラマドール塩酸塩・アセトアミノフェン」(販売名:トラムセット配合錠)

▼(1)と同じく【重要な基本的注意】と【小児等への投与】について修正・追記を行う

 
(4)鎮咳剤の「ジヒドロコデインリン酸塩・dl-メチルエフェドリン塩酸塩・ クロルフェニラミンマレイン酸塩」(販売名:クロフェドリンS配合錠など)

▼【慎重投与】の「乳児、高齢者、衰弱者」の記載を、「高齢者、衰弱者(高齢者、衰弱者は代謝・排泄機能が低下しており、副作用発現のおそれあり)と改める

▼【重要な基本的注意】に、「重篤な呼吸抑制があらわれるおそれがあり、12歳未満の小児には投与しない」「重篤な呼吸抑制のリスクが増加するおそれがあり、18歳未満の肥満、閉塞性睡眠時無呼吸症候群または重篤な肺疾患を有する患者には投与しない」旨を追記する

▼【小児等への投与】について、「12歳未満の小児には投与しない(呼吸抑制の感受性が高い。海外で死亡を含む重篤な呼吸抑制リスクが高いとの報告あり)」と改める

 
(5)鎮咳剤の「ジプロフィリン・ジヒドロコデインリン酸塩・ dl-メチルエフェドリン塩酸塩・ ジフェンヒドラミンサリチル酸塩・アセトアミノフェン・ ブロモバレリル尿素」(販売名:カフコデN配合錠)

▼【慎重投与】の「小児」の記載を、「12歳以上の小児」と改める

▼【重要な基本的注意】に、「重篤な呼吸抑制があらわれるおそれがあり、12歳未満の小児には投与しない」「重篤な呼吸抑制のリスクが増加するおそれがあり、18歳未満の肥満、閉塞性睡眠時無呼吸症候群または重篤な肺疾患を有する患者には投与しない」旨などを追記する

▼【小児等への投与】について、「12歳未満の小児には投与しない(呼吸抑制の感受性が高い。海外で死亡を含む重篤な呼吸抑制リスクが高いとの報告あり)」などと改める

 
(6)鎮咳去たん剤の「キキョウ流エキス・カンゾウエキス・シャゼンソウエキス・ シャクヤクエキス・ジヒドロコデインリン酸塩 コデインリン酸塩水和物・オウヒエキス」(販売名:サリパラ・コデイン液)

▼【慎重投与】の「新生児、乳児」を削除する

▼【重要な基本的注意】に、「重篤な呼吸抑制があらわれるおそれがあり、12歳未満の小児には投与しない」「重篤な呼吸抑制のリスクが増加するおそれがあり、18歳未満の肥満、閉塞性睡眠時無呼吸症候群または重篤な肺疾患を有する患者には投与しない」旨を追記する

▼【小児等への投与】について、「12歳未満の小児には投与しない(呼吸抑制の感受性が高い。海外で死亡を含む重篤な呼吸抑制リスクが高いとの報告あり)」と改める

 
(7)鎮咳去たん剤の「コデインリン酸塩水和物」(販売名:コデインリン酸塩散1%ほか)、「ジヒドロコデインリン酸塩」(販売名:ジヒドロコデインリン酸塩散10%ほか)

▼【慎重投与】の「新生児、乳児」を削除する

▼【重要な基本的注意】に、「重篤な呼吸抑制があらわれるおそれがあり、12歳未満の小児には投与しない」「重篤な呼吸抑制のリスクが増加するおそれがあり、18歳未満の肥満、閉塞性睡眠時無呼吸症候群または重篤な肺疾患を有する患者には投与しない」旨を追記する

▼【小児等への投与】について、「12歳未満の小児には投与しない(呼吸抑制の感受性が高い。海外で死亡を含む重篤な呼吸抑制リスクが高いとの報告あり)」と改める

 
(8)鎮咳去たん剤の「ジヒドロコデインリン酸塩・エフェドリン塩酸塩・塩化アンモニウム」(販売名:セキコデ配合シロップ)

▼【慎重投与】の「新生児、乳児」を削除する

▼【重要な基本的注意】に、「重篤な呼吸抑制があらわれるおそれがあり、12歳未満の小児には投与しない」「重篤な呼吸抑制のリスクが増加するおそれがあり、18歳未満の肥満、閉塞性睡眠時無呼吸症候群または重篤な肺疾患を有する患者には投与しない」旨を追記する

▼【小児等への投与】について、「12歳未満の小児には投与しない(呼吸抑制の感受性が高い。海外で死亡を含む重篤な呼吸抑制リスクが高いとの報告あり)」と改める

 
(9)鎮痛、鎮痒、収斂、消炎剤の「ロキソプロフェンナトリウム水和物(外皮用剤)」(販売名:ロキソニンテープ50mgほか)

▼新たな【重大な副作用】:ショック、アナフィラキシー(血圧低下、蕁麻疹、喉頭浮腫、呼吸困難など)

 
(10)急性シアン中毒解毒剤の「ヒドロキソコバラミン」(販売名:シアノキット注射用5gセット)

▼新たな【重大な副作用】:急性腎障害(腎尿細管壊死が認められた症例も報告されている)

 
(11)抗がん剤の「ニボルマブ(遺伝子組み換え)」(販売名:オプジーボ点滴静注20mg、同100mg)

▼新たな【重大な副作用】:硬化性胆管炎

 
(12)抗菌剤の「フルコナゾール」(販売名:ジフルカンカプセル50mgほか)、「ホスフルコナゾール」(販売名:プロジフ静注液100ほか)

▼新たな【重大な副作用】:薬剤性過敏症症候群(初期症状として発疹、発熱がみられ、さら▽肝機能障害▽リンパ節腫脹▽白血球増加▽好酸球増多▽異型リンパ球出現―などを伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがある。ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)などのウイルスの再活性化を伴うことが多く、投与中止後も▽発疹▽発熱▽肝機能障害―などの症状が再燃・遷延化することがある)

 
(13)アレルギー性皮膚疾患の検査薬である「金チオ硫酸ナトリウムを含有するパッチテスト用薬」(販売名:パッチテストパネル)

▼【重要な基本的注意】の遅発陽性反応に関する記載を、「遅発陽性反応が検査7―10日後に発現することがあり、金チオ硫酸ナトリウムについては検査20日以上経過してから遅発陽性反応が発現したとの報告もある」と改め、「パッチテスト実施前には、感作や遅発陽性反応が生じる可能性があることを患者に説明し、判定後に陽性反応が発現した場合は速やかに医療機関を受診するように注意を促す」ことを追記する

    

MW_GHC_logo

【関連記事】
肺炎球菌ワクチンのニューモバックス、注射部位壊死・潰瘍の重大な副反応―厚労省
悪性黒色腫・非小細胞肺がん治療に用いるキイトルーダ、心筋炎の副作用―厚労省
精神神経用剤のデパス、抗不安剤のソラナックス、メイラックスなど、薬物依存に注意―厚労省
神経症における不安・緊張などを和らげるアタラックス、急性汎発性発疹性膿疱症の副作用―厚労省
多発性骨髄腫治療に用いるレブラミド、B型肝炎ウイルスの再活性化を促す副作用―厚労省
うつ病治療に用いるデュロキセチン塩酸塩など、自動車運転などの際には十分な注意を―厚労省
胃潰瘍治療などに用いるポラプレジンク、銅欠乏症による汎血球減少や貧血の副作用―厚労省
ワルファリンとミコナゾールは併用禁忌、オプジーボに心筋炎などの副作用―厚労省
多発性硬化症治療薬のタイサブリに急性網膜壊死などの副作用―厚労省
ボルタレンに消化管狭窄・閉塞、ハーボニー錠に高血圧・脳血管障害の副作用―厚労省
てんかんの部分発作治療に用いるオクスカルバゼピン、重篤な皮膚障害に留意を―厚労省
抗てんかん剤レベチラセタなど7医薬品、新たに「重大な副作用」-厚労省
ハーボニー錠などC型肝炎治療薬、B型肝炎ウイルスを活性化させる恐れあり慎重投与を―厚労省
タミフルに「虚血性大腸炎」、ラピアクタに「アナフィラキシー」の副作用判明―厚労省
ロキソニン錠に「小腸・大腸の狭窄・閉塞」の副作用判明―厚労省
乳がん治療薬のエリブリンメシル酸塩、スティーブンス・ジョンソン症候群の副作用判明―厚労省
皮膚T細胞リンパ腫治療薬のベキサロテン製剤、脂質異常や膵炎などの副作用に留意―厚労省
血圧降下剤のアジルサルタン、横紋筋融解症などの重大な副作用が判明―厚労省
新たに保険収載されたC型慢性肝炎治療薬の「ヴィキラックス配合錠」、肝不全の副作用―厚労省
画期的な抗悪性腫瘍剤のニボルマブ、重症筋無力症や大腸炎の副作用―厚労省、PMDA
大腸がん治療薬のパニツムマブ、中毒性表皮壊死融解症の重大な副作用―厚労省

Pocket