薬剤銘柄を併記しても一般名処方加算を算定できるが、銘柄指定と誤解されないよう留意を—疑義解釈11【2016年度診療報酬改定】



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K921【造血幹細胞採取】を算定する日以外の日に、G-CSF製剤やプレリキサホルを投与した場合であっても、DPCレセプトにおいて「手術の部」で、これらの薬剤を出来高算定できる。また、一般的名称で処方薬が記載された処方せんに、参考情報として銘柄名を併記しても一般名処方加算を算定できるが、銘柄指定と誤解されないよう備考欄などに記載すべきである—。

厚生労働省は5月26日に、2016年度の前回診療報酬改定に関する疑義解釈(その11)を公表し、こうした点を明らかにしました(厚労省のサイトはこちら
)。

K921【造血幹細胞採取】で必要な薬剤は、薬剤料として加算される

医科点数表では、K921【造血幹細胞採取】の注2において「造血幹細胞採取に当たって薬剤を使用した場合は、薬剤の費用として、第4節に掲げる所定点数を加算する」と規定されています。造血幹細胞採取を行う場合には、幹細胞を末梢血中へ動員するためにG-CSF製剤やプレリキサホルの投与が行われますが、これらを「K921【造血幹細胞採取】を算定する日」以外の日に投与した場合について、厚労省は「上記の注2の加算に該当する」とし、当該薬剤料の点数を加算、つまり出来高で算定できることを明確にしています。

 
また、後発品使用を促進するために、厚労省は医師が処方箋に「銘柄名」ではなく「一般的名称」を記載した場合の加算(一般名処方加算)を設けています。今般、「一般的名称に銘柄名を併記した場合であっても、一般名処方加算を算定できる」ことが明らかにされました。

ただし、一般名処方加算は「医師が個別の銘柄にこだわらずに処方を行っていることを評価する点数」であるため、併記する銘柄名が「個別銘柄の指定」と誤解されないよう、「備考欄などに記載することが望ましい」点を強調しています。厚労省は「類似性などによる医薬品の取り違えリスクが特に懸念される名称のものについては、先発品の使用が誘引されることがない範囲で、先発品や代表的な後発品の製品名などを参考的に付記するなどの工夫が有効」という研究結果を踏まえたものであることを付記しており、取り違えなどの懸念がない薬剤にまで銘柄名を併記することは、加算の趣旨に沿っていないため控えるべきでしょう。

  

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