卵巣腫瘍が悪性か良性かを診断する「ヒト精巣上体蛋白4」を4月1日から保険収載―厚労省



Pocket

 卵巣悪性腫瘍の診断補助を行う新たな検査として、「ヒト精巣上体蛋白4(HE4)」を4月1日から保険収載する―。

 厚生労働省が3月31日に、このような内容の通知「検査料の点数の取扱いについて」を発出しました(厚労省のサイトはこちら)。

悪性腫瘍の診断確定までの間、1回に限り200点を算定可能

 この検査の保険収載は3月29日の中央社会保険医療協議会総会で了承されたものです(関連記事はこちらこちらこちら)。

 卵巣腫瘍が認められた患者において、その腫瘍が悪性なのか良性なのかを鑑別する(必要があります。ヒト精巣上体蛋白4(HE4)は卵巣悪性腫瘍患者の血清中に高濃度で検出され、子宮内膜症などの良性疾患患者では上昇するケースは少ないことが分かっています。そこで、メーカーでは、HE4 と腫瘍マーカーの1つであるCA125(すでにD009腫瘍マーカーとして保険収載済)とを併せて測定することで、卵巣腫瘍が悪性か良性かをより適切に判断することが可能になると説明しています。

ヒト精巣上体蛋白4検査の概要、卵巣がんの腫瘍マーカーであるCA125と相関がなく、両者を組み合わせることでより的確に卵巣悪性腫瘍が診断できるとメーカーは説明している
ヒト精巣上体蛋白4検査の概要、卵巣がんの腫瘍マーカーであるCA125と相関がなく、両者を組み合わせることでより的確に卵巣悪性腫瘍が診断できるとメーカーは説明している
 

 検査名は、「ヒト精巣上体蛋白4」で、悪性腫瘍が強く疑われる人に対して、CLIA法によって測定した場合に、悪性腫瘍の診断確定または転帰決定までの間、1回に限りD009【腫瘍マーカー】の「22 CA130」の所定点数(200点)に準じて算定できます。なおDPC制度下では、本検査も基本的に包括範囲に含まれます。

 ただし、悪性腫瘍の診断が確定し計画的な治療管理を開始した場合には、その治療管理中に行った本検査の費用はB001【特定疾患治療管理料】の「3 悪性腫瘍特異物質治療管理料」に含まれ、同一月に併算定することはできません。

 また、1回に採取した血液などを用いて、他の腫瘍マーカーと併せて検査を行った場合には、▼2項目では230点▼3項目では290点▼4項目以上では420点―を算定することになります(D009【腫瘍マーカー】の注2)。

  

MW_GHC_logo

【関連記事】
急性腎障害の早期診断を行う尿中NGAL検査を2月1日から保険収載―厚労省
慢性好酸球性白血病患者、適切な治療法選択のための遺伝子検査を12月1日から保険収載―厚労省
百日咳の診断補助を行う新たな臨床検査を11月1日から保険収載―厚労省
2018年度改定に向けて、入院患者に対する「医師による診察(処置、判断含む)の頻度」などを調査―中医協総会
皮膚筋炎の診断補助を行う新たな臨床検査を10月1日から保険収載―厚労省

オプジーボ、頭頸部がんに適応拡大、最適使用推進ガイドラインなどを新たに通知—厚労省
かかりつけ薬剤師指導料、対象患者は高齢者や多剤処方患者に絞るべきか—中医協総会(2)
生活習慣病の重症化予防、かかりつけ医と専門医療機関・保険者と医療機関の連携を評価―中医協総会(1)

Pocket