外国から留学している看護学生、医療機関でのアルバイトを解禁―看護養成所GL改正



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 今年(2016年)11月から、外国人留学生を受け入れる看護師等養成所での専任教員の配置規定を緩和するとともに、留学生の医療機関などでのアルバイトを認める。また来年(2017年)4月から、通信制過程(2年課程)の入学要件を准看護師経験10年以上から「7年以上」に短縮するとともに、教育内容に「対面授業」を盛り込む―(関連記事はこちら)。

 厚生労働省は1日、「看護師等養成所の運営に関する指導ガイドラインについて」(以下、ガイドライン)についてこうした内容の改正を行いました(改正後のガイドライン全文はこちら)。

外国人留学生を受け入れる看護学校、専任教員配置規定を緩和

 ガイドラインでは、看護師などの養成課程の定義や、看護師養成所などに求められる教員などの配置、構造設備、教育カリキュラム、学生の入学資格などを定めています。今般、次の2点について見直しが行われました。

(1)「外国人の留学生の受入れ」に関する規定

(2)「2年課程」(通信制課程)の定義や学生の入学資格、教育内容

 (1)は今年(2016年)11月から施行され、従前の「指定規則に定める専任教員に加えて、留学生5人に1人の割合で担当する専任教員を置く」との規定を、「指定規則に定める専任教員に加えて、必要に応じて担当する専任教員を置く」と改めるとともに、「留学生の日常生活に関して、十分な支援や指導を行えるよう必要な体制を整備する」との規定が盛り込まれました。規制緩和を行い、養成所の実情に合った人員配置を可能とするものです。

 また、留学生について▼帰国後は日本で学んだ技術を本国で生かし、本国で看護に関する業務に従事する予定が明確であること▼語学力の問題があり、日本の法令や病院業務の慣行、生活習慣についての知識がないため、保健師助産師看護師法違反を生じやすいことから、原則として医療機関におけるアルバイトは行われるべきものでない―旨の規定がありましたが、これらは削除されました。

通信制2年課程、准看経験を短縮するとともに、「対面授業」での教育も必須に

 (2)は、「保健師助産師看護師学校養成所指定規則」の改正にも盛り込まれたもので、来年(2017年)4月から施行されます。

 具体的には、通信制2年課程の入学資格などが、現在の「准看護師の業務経験10年(120か月)以上」から「7年(84か月)以上」に大幅に短縮されます。

 また短縮に伴って、業務従事期間について、准看護師としての▼就業形態▼就業場所▼就業日数・時間―を総合的に確認するよう求められます。ガイドラインでは「看護実践能力など、学生の学習準備状況を十分に把握するため」としています。

 一方、学生を受け入れる養成所において、専任教員の配置を充実する必要があります。現在は、定時制・通信制を含めて「2年課程」では一律に「7人以上」の専任教育配置が必要とされていますが、来年(2016年)4月以降は、▼全日制・定時制の2年課程では7人以上▼通信制の2年課程では10人以上―となります。ただし学生総定員が300人以下の場合には、通信制2年課程では専任教員は「8人以上」配置に緩和されます。

 

 さらに、通信制2年課程の教育内容について、「臨地実習における面接授業」のほかに、新たに▽専門分野I(基礎看護学など)▽専門分野II(成人看護学、老年看護学、小児看護学など)▽統合分野(在宅看護など)―においては「対面による授業」(学生が養成所などに通学し、教員と対面して直接指導を受ける)を10 日行うことが必要になります。

 なお、対面による授業では、▼論理的思考のもと根拠に基づいた看護を実践するための問題解決プロセスを学ぶ▼フィジカルアセスメントといった対象の理解と看護実践の基礎となる技術を習得し、理論と実践を統合して学ぶ▼健康教育などにおいて効果的なコミュニケーションについて学ぶ―内容を含めることが必要です。

 

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