【速報】新専門医制度、7月20日に「検討の場」、25日の総会で一定の方向示す見込み―日本専門医機構



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 日本専門医機構は11日に理事会を開催し、▽7月20日にいわゆる「検討の場」を開いて専門医養成プログラムのチェックを行う▽7月25日に社員総会を開催して、来年度(2017年度)の専門医養成について一定の方向を示す―というスケジュールを確認しました。

 ただし25日の総会で了承が得られなければ、再度、検討することになります。また吉村博邦理事長は「来年から新たな制度で専門医養成を行うかどうかは決まっていない」としています。

7月11日の理事会終了後に、記者会見に臨んだ日本専門医機構の吉村博邦理事長
7月11日の理事会終了後に、記者会見に臨んだ日本専門医機構の吉村博邦理事長

公衆衛生の代表としてJCHO尾身理事長が参画した「検討の場」(精査の場)を設置

 新たな専門医制度は、専門医の認定と、専門医を養成するプログラムの認証を日本専門医機構が統一した基準で行うことを柱としており、2017年4月からスタートする予定です。

 しかし養成プログラムについて「ハードルが高すぎ、地域の医師偏在を助長する可能性が高い」などの指摘がなされており、日本医師会と四病院団体協議会(日本病院会、全日本病院協会、日本医療法人協会、日本精神科病院協会)は、日本専門医機構に対して次のような要望を行っています。

▽一度立ち止まり、専門医を目指す医師の意見を聞くとともに、「地域医療」「公衆衛生」「地方自治」「患者・国民」の代表による幅広い視点も大幅に加えた『検討の場』を設けて、その検討結果を尊重すること(その際も、プロフェッショナルオートノミーを尊重すべき)

▽『検討の場』において医師偏在が深刻化しないか集中的に精査し、懸念が残るプログラムについては2017年度からの開始を延期し、現行の学会専門医の仕組みを維持すること

 

 日本専門医機構では、この要望を踏まえ、7月22日に「検討の場」(精査の場)を開催することを決定。そこには、公衆衛生の代表としてJCHO(地域医療機能推進機構)の尾身茂理事長、公正・中立な立場を確保する意味で学会推薦者(外科医系3名・内科系3名)を除いた機構の理事が参画する予定です。またこのほかにも学識経験者である理事の中で、実質的に学会を代表していると考えられる場合には「辞退をお願いする」考えを吉村理事長は示しています。

 「検討の場」(精査の場)では、基本領域の養成プログラムが医師偏在を助長するものになっていないかを確認しますが、吉村理事長は「『検討の場』(精査の場)を開催する前に、基本領域の連絡協議会を開催し、各学会から医師偏在是正策などを持ち寄って議論してもらう」考えも明らかにしました。

 「検討の場」(精査の場)などの議論を経て、同日の理事会で一定の方向を決定。25日に開催される社員総会で、その方向について検討することになります。

 このように「検討の場」などでどのような議論が行われるかを待って方向が定められるため、吉村理事長は「来年から新たな制度で専門医養成を行うかどうかは決まっていない」と慎重姿勢を崩していません。

 

 なお、11日の理事会では「機構と学会が協同で専門医制度を構築する」という基本方針を確認したほか、学会は「学術的な内容について責任を持って養成プログラムを作成する」、機構は▽専門医制度の標準化を図る▽専門医を「公の資格」として認証する(学会と連名)▽偏在対策としてデータベースを各領域で作成する(学会と協同)―という役割分担を行うことも決定しています。

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