看護学校に「夜間の准看護師養成コース」を設置せよ―日慢協・武久会長



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 今後、高齢化が進行して医療・介護ニーズが高まる一方で、医療職につく若者の母数は減少していく。元気な高齢者などを准看護師として養成する必要があり、看護学校に「夜間の准看護師養成コース」を設置すべきである―。

 日本慢性期医療協会の武久洋三会長は12日の定例記者会見で、このように強調しました。

5月12日の定例記者会見に臨んだ、日本慢性期医療協会の武久洋三会長
5月12日の定例記者会見に臨んだ、日本慢性期医療協会の武久洋三会長

元気な高齢者、リストラされた会社員などが准看護師になり、医療・介護への参加を

 武久会長は4月21日の定例記者会見で、「看護・介護人材は将来圧倒的に不足する。元気な高齢者や外国人の活用を早急に検討すべき」との見解を強調していました(4月21日の会見の模様はこちら)。

 12日の会見では、この点を再強調するとともに、より具体的に「夜間の准看護師養成コース」を設置するよう提案しています。

 現在、年間30万人程度の看護師や介護福祉士が誕生しており(看護師:約5万5000人、准看護師:約1万7000人、介護福祉士:約9万人など)、その多くは女性です。

 一方、2035年に看護師試験などを受験することになる世代(例えば2014年に生まれた世代)は約100万人(総務省の国勢調査によれば102万人)に止まっており、うち半数の約50万人が女性であると考えられます。すると年間30万人の医療スタッフを養成するためには「その年に生まれた女児の実に『60%』が看護師や介護福祉士になる」ことを意味します。武久会長は、「これは、とてもではないがあり得ない」と指摘します(関連記事はこちらこちらこちら)。

 しかし、膨らむ医療・介護ニーズには対応しなければならず、武久会長は約3500万人いる55-75歳の人のうち、「元気な高齢者10%(つまり350万人)」が何らかの形で看護・介護に参加してもらえれば、外国人看護師・介護士に頼らず、超高齢社会を乗り切ることができるのではないかと説明。さらに武久会長は「子育てを終えた主婦層や、リストラされたサラリーマンにも参加していただきたい」「仮に1%でも35万人、これで2025年問題をクリアできる」「週5日のフルタイムでなくとも、週に2、3日でも、モーニングケアや午前中だけの業務でも、現場はずいぶん助かる」と強調しています。

 また、これを実現するためには「2年間の夜間の准看護師養成コースが必要である。建設コストを抑えるためには、現在の看護師養成学校が夜間のコースを設定すればよい」と提案しました。

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