ロキソニン錠に「小腸・大腸の狭窄・閉塞」の副作用判明―厚労省

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 厚生労働省は22日、解熱鎮痛消炎剤の「ロキソプロフェンナトリウム水和物(経口剤)」に、小腸・大腸の狭窄・閉塞などの重大な副作用があることが判明したとして、医療機関に注意を呼び掛けています。

統合失調症の治療薬のリスペリドン(注射剤)にアナフィラキシーの副作用

 今般、新たに重大な副作用などが判明したのは8つの医薬品で、厚労省は製薬メーカーに対しては「使用上の注意」に速やか((8)についてはできるだけ早期)に追記を行うよう指示しています。8医薬品と、新たな「重大な副作用」は次の通りです。

(1)催眠鎮静剤、抗不安剤の「フルニトラゼパム(注射剤)」(販売名:ロヒプノール静注用2mg、サイレース静注2mg)

  ▽麻酔だけでなく、「鎮静」の深度についても、「手術、検査に必要な最低の深さにとどめる」ことを追記する

  ▽人工呼吸のできる器具の準備について、酸素吸入器、吸引器具、挿管器具等の人工呼吸のできる器具を「本剤投与前」に準備すること、さらに、投与前に「昇圧剤等の救急蘇生剤、必要に応じてフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)を手もとに準備しておくこと」を追記する

  ▽呼吸・循環の観察について、「パルスオキシメーターや血圧計などを用いて、継続的に患者の呼吸・循環動態を観察すること」を追記する

  ▽「重大な副作用」として、「無呼吸、呼吸抑制、舌根沈下」があることだけでなく、「重篤な転帰をたどることがあるので観察を十分に行うこと。このような場合には、気道を確保し、換気をはかるなど適切な処置を行うこと」と追記する

  

(2)解熱鎮痛消炎剤の「ロキソプロフェンナトリウム水和物(経口剤)」(販売名:ロキソプロフェンナトリウム錠60mg「CH」ほか)

  ▽新たな【重大な副作用】:小腸・大腸の狭窄・閉塞(小腸・大腸の潰瘍に伴い、狭窄・閉塞があらわれることがあるので、観察を十分に行い、悪心・嘔吐、腹痛、腹部膨満等の症状が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行う)

  

(3)統合失調症の治療に用いる「パリペリドンパルミチン酸エステル」(販売名:ゼプリオン水懸筋注25mgシリンジほか)

  ▽新たな【重大な副作用】:アナフィラキシー(過去に経口パリペリドンまたは経口リスペリドンで忍容性が確認されている場合でも、アナフィラキシーを起こした症例が報告されている)

  

(4)統合失調症の治療に用いる「リスペリドン(注射剤)」(販売名:リスパダール コンスタ筋注用25mgほか)

  ▽新たな【重大な副作用】:アナフィラキシー(過去に経口リスペリドンで忍容性が確認されている場合でも、アナフィラキシーを起こした症例が報告されている)

  

(5)中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性症の治療に用いる「ベルテポルフィン」(販売名:ビスダイン静注用15mg)

  ▽新たな【重大な副作用】:痙攣

  

(6)高血圧症(本態性、腎性等)、悪性高血圧、心性浮腫(うっ血性心不全)、腎性浮腫、肝性浮腫、月経前緊張症、末梢血管障害による浮腫、尿路結石排出促進などの治療に用いる「フロセミド」(販売名:ラシックス錠10mgほか)

  ▽新たな【重大な副作用】:間質性肺炎

  

(7)過活動膀胱における尿意切迫感、頻尿および切迫性尿失禁の治療に用いる「ミラベグロン」(販売名:ベタニス錠25mgほか)

  ▽新たな【重大な副作用】:高血圧(収縮期血圧180mmHg以上、または拡張期血圧110mmHg以上に至った例も報告されている)

  ▽【重要な基本的注意】に、「血圧の上昇があらわれることがあるので、本剤投与開始前及び投与中は定期的に血圧測定を行うこと。」を追記する

 

(8)一般用医薬品「ロキソプロフェンナトリウム水和物含有製剤(経口剤)(販売名:ロキソニンSほか)

  ▽【相談すること】に「小腸・大腸の狭窄・閉塞(吐き気・嘔吐、腹痛、腹部膨満などがあらわれる)」を追記する

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