2018年1月、健保組合全体で後発品割合は74.1%に—健保連



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 今年(2018年)1月時点で、健康保険組合における後発医薬品の使用割合は74.1%に達した。現在のペースで進めば、調剤については来年(2019年)6月には「80%以上」をクリアできるが、医療保険全体で「80%以上」を達成できるのは2021年3月になってしまう―。

 健康保険組合連合会が7月4日に発表した「後発医薬品の普及状況(数量ベース)【平成30年1月診療分】」から、こうした状況が明らかになりました(健保連のサイトはこちら)。
健保連の後発品割合(2018年1月) 180703の図表

現在のペースが続けば、2019年6月には「80%」の大台に

高齢化の進展、医療技術の高度化などに伴い、我が国の医療費は増加傾向にあります。また2025年には、いわゆる団塊の世代がすべて後期高齢者となるため、今後、医療・介護費がさらに増加スピードを上げるものと予想されます。

このように医療費が国民の負担能力を超えて増加すれば、公的医療保険制度が破たんしてしまいます。このため政府は、医療費の増加を抑える(医療費の適正化)方策の1つとして「効果が同じで価格が安いジェネリック医薬品(後発品)」の使用促進を重視。▼2017年央に後発品の使用割合を数量ベースで70%以上とする(第1目標)▼2020年9月に80%以上とする(第2目標)―との2段階の目標値を設定しています。

主に大企業のサラリーマンとその家族が加入する健康保険組合では、後発品割合が今年(2018年)1月時点で74.1%となったことが分かりました(サラリーマン本人と家族の合計)。

直近1年間の状況を見てみると、昨年(2017年)2月には70.2%であったものが、今年(2018年)1月には74.1%となり、単純計算で「1か月当たり0.35ポイント」のペースで増加しています。このペースが維持されるとすれば、来年(2019年)6月には第2目標の「80%以上」をクリアできる見込みです。

 
 ただし、医療保険全体(国民健康保険なども含めて)で見ると、昨年(2017年)12月時点で後発品割合は70.9%と、やっと第1目標に届いたところです。昨年(2017年)2月以降、「1か月当たり0.24ポイント」のペースで増加しており、これが継続すると第2目標の期限である2020年9月には78.58%にとどまり、「80%以上」を達成できるのは2021年3月になってしまう見込みです。

 後発品割合は、思惑どおりには進まず、また「70%をクリアした後の上積みには苦労する」との指摘もあります。今後、先行事例などを踏まえて、さらなる工夫を各保険者が凝らすとともに、後発品使用が十分に進んでいない国民健康保険などに対して「後発品使用促進に向けたノウハウ」を健保連から伝授していくことなども期待されます。
 
 

 

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