リムパーザ、BRCA遺伝子変異のある再発乳がん等にも効能・効果あり―厚労省



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 リムパーザ錠とイラリス皮下注用などについて、効能・効果の追加が認められた。保険診療においてこれら薬剤を用いる場合には、患者要件などを踏まえてレセプト(診療報酬明細書)の摘要欄に必要事項を記載することが必要である―。

 厚生労働省は7月2日に、こうした点を盛り込んだ通知「医薬品医療機器等法上の効能・効果等の変更に伴う留意事項について」を発出しました(厚労省のサイトはこちら)。

効能・効果が認められた条件など踏まえ、レセプトに必要事項の記載を

 効能・効果追加が認められたのは、(1)リムパーザ錠100mg、同150mg(成分名、オラパリブ)(2)イラリス皮下注用150mg、同皮下注射液150mg(成分名、カナキヌマブ)—の2医薬品です。

  
まず(1)のリムパーザについては、従前の「白金系抗悪性腫瘍剤感受性の再発卵巣がん」に加えて、今般、新たに「がん化学療法歴のある『BRCA遺伝子変異陽性』かつ『HER2陰性』の、手術不能または再発の乳がん」に対する効能・効果が認められました。

 本剤の新たな効果は、乳がん一般ではなく、「体外診断薬等を用いた検査で、生殖細胞系列のBRCA遺伝子変異(病的変異または病的変異疑い)を有することが確認された患者」に限って確認されています。したがって、BRCA遺伝子変異の認められない患者への本剤投与は、患者に不要な身体的・経済的負担を与えるとともに、医療保険財政にも悪影響を及ぼします。このため、厚労省は、保険診療において本剤を使用する場合には「BRCA遺伝子変異を確認した検査の実施年月日」をレセプトの摘要欄に記入することを求めています(検査実施した月のレセプトにのみ実施年月日を記載するが、初回投与に当たっては、必ず実施年月日を記載することが必要)。

 
また(2)のイラリスについては、従前の「既存治療で効果不十分な家族性地中海熱」や「TNF受容体関連周期性症候群」などに加えて、今般、新たに「全身型若年性特発性関節炎」への効能・効果が認められました。

ただし、若年性突発性関節炎治療に用いる場合には、原則として「他の生物製剤で効果不十分な場合」に本剤の使用を検討することが求められます。このため、厚労省は、保険診療において本剤を使用する場合には、▼他の生物製剤として使用していた薬剤の「品名」と「使用期間」▼本剤の投与が必要と判断した理由—をレセプトの摘要欄に記載することを要請しています。
 
 

 

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