抗がん剤オキサリプラチン・レボホリナート・フルオロウラシル、新たに小腸がんにも使用可能に―厚労省



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治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸がん、膵がん、さらに胃がんなどの治療に用いる「オキサリプラチン」(販売名:エルプラット点滴静注液50mg、同100mg、同200mg)、結腸・直腸がん、治癒切除不能な膵がんの治療に「レボホリナート・フルオロウラシル持続静注併用療法」として用いられる「フルオロウラシル」(販売名:5-FU注250mg、1000mg)および「レボホリナートカルシウム」(販売名:アイソボリン点滴静注用25mg、同100mg)について、新たに「小腸がん」の治療に使用することを保険診療上認める―。

 厚生労働省は4月25日に通知「公知申請に係る事前評価が終了した医薬品の保険上の取扱いについて」を発出し、こうした点を明らかにしました。同日から保険適用されています(厚労省のサイトはこちら)。

ブスルフェクス点滴静注についての新たな用法・用量も追加

 従前から「先進諸国で使用できる医薬品が我が国では使用できない」という、いわゆるドラッグラグが問題視されてきました。厚労省はラグの解消に向けて、例えば「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」において、我が国では未承認・適応外となっている医薬品について、製薬メーカーに開発要請を行う、といった対策をとっています。

また未承認・適応外薬の開発を促進するために、2010年度の薬価制度改革で新薬創出・未承認薬解消等促進加算を創設。さらに、医療保険サイドからラグ解消に向けて、より強力にアプローチするために、2010年8月25日の中央社会保険医療協議会総会で「従前、適応外使用とされていた医薬品であっても、薬事・食品衛生審議会(薬食審)の事前審査で『公知申請を行っても差し支えない』と判断された場合には、翌日から自動的に保険収載する」というルールが了承されました。

 保険診療では、医薬品は「効能・効果が認められた傷病」の治療にしか認められず、「新たな傷病の治療に効果がある」と考えられる場合には、治験などを実施してエビデンスを揃え、薬食審で効能・効果追加の承認を得なければならないのが原則です。安全性・有効性が確保されていない治療を、貴重な公的財源(保険料、税)で賄うことは好ましくないからです。

しかし、エビデンスの確保、審査などには相当の時間がかかるため、この原則を厳格に遵守しなければならないとすれば「今現在、疾病と闘っている患者」が医薬品にアクセスするチャンスをつぶしてしまいます。

 そこで中医協では、両者のバランスに配慮し上記の特例ルールを創設したものです。海外の論文など(公知)で一定の有効性・安全性が確保され、それを基に薬食審の事前審査で「公知申請を認めて良い」と判断された場合、後に効能・効果追加が認められている、との実態に鑑みたものです。

 今般、この特例ルールにより、次の医薬品について、これまで適応外使用だった傷病に対し保険診療を行うことが認められました。

▽治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸がん、膵がん、さらに胃がんなどの治療に用いる「オキサリプラチン」(販売名:エルプラット点滴静注液50mg、同100mg、同200mg)の、「小腸がん」治療への使用

▽結腸・直腸がん、治癒切除不能な膵がんの治療に「レボホリナート・フルオロウラシル持続静注併用療法」として用いられる「フルオロウラシル」(販売名:5-FU注250mg、1000mg)および「レボホリナートカルシウム」(販売名:アイソボリン点滴静注用25mg、同100mg)の、「小腸がん」治療への使用

▽「同種造血幹細胞移植の前治療」「ユーイング肉腫ファミリー腫瘍、神経芽細胞腫における自家造血幹細胞移植の前治療」に用いる「ブスルファン」(販売名:ブスルフェクス点滴静注用60mg)についての新たな用法・用量(▼成人へ1回3.2mg/kgを3時間かけて点滴静注するB法▼フルダラビンとの併用使用―を追加)
 
 

 

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