2017年12月の後発品割合72.7%、70%未達は徳島、山梨など4県に減少―協会けんぽ



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 主に中小企業のサラリーマンとその家族が加入する協会けんぽにおいて、ジェネリック医薬品(後発品)の使用割合は昨年末(2017年12月時点で72.7%。前月から0.7ポイントの大幅増となった―。

 こうした状況が、協会けんぽを運営する全国健康保険協会が4月17日に公表した医薬品使用状況から明らかになりました(協会のサイトはこちら)。

協会けんぽ全体の後発品使用割合(数量ベース、調剤分)は、2017年12月には前月を0.7ポイント上回る72.7%を達成した
協会けんぽ全体の後発品使用割合(数量ベース、調剤分)は、2017年12月には前月を0.7ポイント上回る72.7%を達成した

「2020年9月に80%以上」の第2目標達成に向け、ハードルはまだ高い

 我々国民の負担能力を超えて医療費が増加すれば医療保険制度が破たんし、国民皆保険制度が崩壊してしまいます。「保険証1枚あれば、低廉な自己負担で高水準の医療を受けられる」仕組みの崩壊は、我が国の健康水準を大きく低下させてしまいます。

そこで医療費の伸びそのものを抑える医療費適正化対策が進められており、その一環として「効果が同じで価格が安いジェネリック医薬品(後発品)」の使用促進が重視されています。政府は、▼2017年央に後発品の使用割合を数量ベースで70%以上とする(第1目標)▼2020年9月に80%以上とする(第2目標)―という2段階の目標値を設定し、診療報酬での加算設定、地域での保険者協議会の活用依頼など、さまざまな取り組みを行っています(関連記事はこちら)。

 協会けんぽを運営する全国健康保険協会では、以前より「後発品に切り替えた場合には、自己負担額が○○円軽減される」といった通知を個別加入者に宛てて発出しているほか、毎月の後発品使用割合を公表などしています(前月の状況はこちら、前々月の状況はこちら)。昨年末(2017年12月)の状況を見ると、前月から0.7ポイント上昇し、数量ベースで72.7%(新指標、調剤分)となりました。

後発品使用割合は昨年(2017年)1月に70.6%に達した後、増減を繰り返し、伸び悩んでいましたが、2017年10月から11月にかけて0.9ポイント上昇、11月から12月にかけて0.7ポイント上昇と、伸びが大きくなっており、今後もこの傾向が続くのか注視していく必要があります。
  
もっとも第2目標の「80%以上」との間にはいまだ、7ポイント超の開きがあります。2017年の1年間を見ると、単純計算で「1か月当たり0.19ポイント増加」していることになります。これが継続するとしても、計算上は38か月以上かかることになり、第2目標達成は難しそうです(計算上は、2020年9月に78.97%)。

70%未達は4県に減少、大阪府・京都府でも70%をなんとかクリア

 後発品使用割合を都道府県別に見ると、依然として大きなバラツキがあります。

 昨年末(2017年12月)に後発品割合が低い(第1目標の「70%以上」をクリアできていない)のは、▼徳島県:63.9%(前月から0.6ポイント増)▼山梨県:65.5%(同0.7ポイント増)▼高知県:66.6%(同0.5ポイント減)▼香川県:69.8%(同0.9ポイント増)—の4県に減少しました。
 
 大阪府(70.0%)、京都府(70.6%)が70%の大台に乗ったことは、目標達成に向けた重要な要素といえます。もっとも、第2目標は「80%以上」であり、先進県(沖縄県の83.0%など)を参考にした「後発品使用促進策」を改めて進めることが必要です。

都道府県別に協会けんぽの後発品割合を見ると、政府の第1目標値である70%を下回っているのは4県に減少した
都道府県別に協会けんぽの後発品割合を見ると、政府の第1目標値である70%を下回っているのは4県に減少した

 
 なお、主な薬効分類別に後発品使用割合が高い医薬品を見ると、数量ベースでは血管拡張剤の79.7%(同0.1ポイント増)、去たん剤の75.7%(同0.2ポイント増)、消化性潰瘍用剤の67.3%(同0.1ポイント増)など、逆に後発品使用割合が低いのはホルモン剤(抗ホルモン剤を含む)の13.3%(同増減なし)、抗ウイルス剤の21.2%(同14.2ポイント減)、代謝拮抗剤の21.9%(同0.7ポイント増)、などとなっています。

主な薬効別に見た、数量ベースの後発品使用割合、抗ウイルス剤で大きく減少している
主な薬効別に見た、数量ベースの後発品使用割合、抗ウイルス剤で大きく減少している
 
 また金額ベースでは、血管拡張剤の67.7%(同0.2ポイント増)、去たん剤の60.5%(同0.2ポイント増)、抗生物質製剤のうち「主としてグラム陽性菌、マイコプラズマに作用するもの」の44.3%(同0.2ポイント増)など、逆に後発品使用割合が低いのは、抗ウイルス剤の4.7%(同0.8ポイント減)、抗パーキンソン剤の6.4%(同0.2ポイント減)、などとなっています。
主な薬効別に見た、金額ベースの後発品使用割合、抗ウイルス剤でやはり減少している
主な薬効別に見た、金額ベースの後発品使用割合、抗ウイルス剤でやはり減少している
 
 抗ウイルス剤において、数量・金額ともに後発品割合が低下している点が気になります。
 
 

 

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