エビリファイなど抗精神病薬「アリピプラゾール」に病的賭博などの副作用—厚労省



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 厚生労働省は1月11日、統合失調症などの治療に用いられる抗精神病薬で、エビリファイ錠やアリピプラゾール錠の名称で販売されている「アリピプラゾール」の投与後、病的賭博や暴食などの衝動制御障害が現れたとの報告があることから、投与後に患者の状態を注意深く観察し、必要に応じて減量や投薬中止などを行うよう、医療機関に注意を呼び掛けています(厚労省のサイトはこちら)。

 添付文書が改訂されたのは、次の6医薬品です。

(1)抗精神病薬の「アリピプラゾール」(販売名:エビリファイ錠3mgほか後発品多数)、「アリピプラゾール水和物」(販売名:エビリファイ持続性水懸筋注用400mgほか)

▼【重要な基本的注意】に、「原疾患による可能性もあるが、本剤投与後に、▽病的賭博(個人的生活の崩壊等の社会的に不利な結果を招くにもかかわらず、持続的にギャンブルを繰り返す状態)▽病的性欲亢進▽強迫性購買▽暴食―などの衝動制御障害が現れたとの報告がある。衝動制御障害の症状について、予め、患者および家族等に十分に説明を行い、症状が現れた場合には医師に相談するよう指導する。また、患者の状態および病態の変化を注意深く観察し、症状が現れた場合には必要に応じて、▽減量▽投与中止―など適切な処置を行う」旨を追記する

(2)骨粗鬆症治療剤の「テリパラチド(遺伝子組換え)」(販売名:フォルテオ皮下注キット600μg)

▼【重要な基本的注意】に「本剤投与直後から数時間後にかけて、▽ショック▽一過性の急激な血圧低下に伴う意識消失▽痙攣▽転倒―が現れることがある。投与開始後数か月以上を経て初めて発現することもあるので、本剤投与時には、『投与後30分程度はできる限り安静にする』『投与後に、▽血圧低下▽めまい▽立ちくらみ▽動悸▽気分不良▽悪心▽顔面蒼白▽冷汗―などが生じた場合には、症状が治まるまで、座るか横になる』のように患者に指導する」旨を追記する

▼新たな【重大な副作用】:意識消失(▽心停止▽呼吸停止―を来した症例も報告されているので、異常が認められた場合には適切な処置を行い、次回以降の投与中止を考慮する)

(3)骨粗鬆症治療剤の「テリパラチド酢酸塩(皮下注用)」(販売名:テリボン皮下注用56.5μg)

▼【重要な基本的注意】に、これまで「▽一過性の急激な血圧低下▽意識消失▽転倒―が、投与直後から数時間にかけて現れることがある」旨が記載されていたが、ここに「投与開始後数か月以上を経て初めて発現することもある」「痙攣が現れることもある」旨を追記する。さらに、「投与後に、▽血圧低下▽めまい▽立ちくらみ▽動悸▽気分不良▽顔面蒼白▽冷汗―などが生じた場合には、症状が治まるまで、座るか横になるように、患者に指導する」旨も記載されていたが、「悪心が生じた場合についても指導する」旨を追記する。

▼新たな【重大な副作用】:意識消失(一過性の急激な血圧低下に伴う意識消失が現れることがあり、▽心停止▽呼吸停止―を来した症例も報告されているため、異常が認められた場合には適切な処置を行い、次回以降の投与中止を考慮する)

(4)非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中の発症抑制などを効能・効果とする「エドキサバントシル酸塩水和物」(販売名:リクシアナ錠30mgほか)

▼新たな【重大な副作用】:間質性肺疾患(観察を十分に行い、▽咳嗽▽息切れ▽呼吸困難▽発熱▽肺音の異常―などが認められた場合には速やかに、▽胸部X線▽胸部CT▽血清マーカー―などの検査を実施。間質性肺疾患が疑われた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与などの適切な処置を行う)

(5)根治切除不能な悪性黒色腫の治療に用いられる抗悪性腫瘍剤「イピリムマブ(遺伝子組換え)」(販売名:ヤーボイ点滴静注液50mg)

▼新たな【重大な副作用】:筋炎(▽筋力低下▽筋肉痛▽CK(CPK)上昇―などの観察を十分に行い、異常が認められた場合には、本剤の投与中止、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行う)

(6)根治切除不能な甲状腺癌の治療に用いられる抗悪性腫瘍剤「レンバチニブメシル酸塩」(販売名:レンビマカプセル4mgほか)

▼新たな【重大な副作用】:急性胆嚢炎(胆嚢穿孔に至った例も報告されている)

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