非小細胞肺がんのリンパ節転移診断を補助する検査などを10月から保険収載—厚労省



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 乳がん患者などでリンパ節転移の有無を判断するための検査を、新たに「非小細胞肺がん」患者のリンパ節転移確認などに用いることを保険診療上認める。また関節リウマチの患者に対して、インフリキシマブ投与量を増やすべきかどうかなどを判断する【インフリキシマブ定性】検査を新たに保険適用する―。

厚生労働省は9月29日に通知「検査料の点数の取扱いについて」を発出し、こういった点を明らかにしました(厚労省のサイトはこちら(通知)こちら(中医協資料))。10月1日から適用されています。

関節リウマチ患者に対し、薬剤の増量が必要かを判断するための検査も保険収載

 がんの治療法を選択する際、リンパ節転移があるか否かは重要な要素となります。乳がんや胃がん、大腸がんにおいては、視触診などによる診断・術前の画像診断でリンパ節転移陽性が明らかでない場合、摘出されたリンパ節中のサイトケラチン19(KRT19)mRNAを検出することで転移診断などを行うことが保険診療上認められています(D006-8【サイトケラチン19(KRT19)mRNA検出】)

今般、この検査が非小細胞肺がん患者のリンパ節転移診断にも有用なことが判明し、中医協が保険収載を承認しました。▼視触診などによる診断▼術前の画像診断―によってはリンパ節転移陽性が明らかでない非小細胞肺がん患者に対し、摘出された非小細胞肺がんリンパ節中のサイトケラチン19(KRT19)mRNAの検出によって「リンパ節転移診断」「術式選択」などの治療方針決定の補助を目的としてOSNA(One-Step Nucleic Acid Amplification)法により測定を行った場合、一連について1回に限り2400点を算定できます。

 
また関節リウマチ患者に治療に当たっては、インフリキシマブ(販売名:レミケード点滴静注など)の投与が行われますが、効果が不十分な場合には医師が「治療継続」「治療強化(薬剤の増量)」「治療切り替え」などの判断を行います。今般、インフリキシマブの血中濃度(トラフ濃度)を測定することで、インフリキシマブ投与量の増量などを判断する際の補助となる検査法が開発され、中医協でその有用性・保健収載が承認されました(D007【血液化学検査】『インフリキシマブ定性』)。

関節リウマチ患者に対して、インフリキシマブ投与量の増量などを判断するためにイムノクロマト法によって測定を行った場合、患者1人につき3回を限度としてD007【血液化学検査】の(49)『プロカルシトニン半定量』の所定点数(310点)に準じて算定できます。

 

 

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