2017年、健保組合全体で後発品割合は70%を概ねクリア—健保連



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 今年(2017年)4月時点で、健康保険組合における後発医薬品の使用割合は70.1%に達し(1月:70.5%、2月:70.2%、3月:69.8%)、政府の掲げる「2017年央に後発品の使用割合を数量ベースで70%以上とする」との第1目標は調剤分では概ね達成できている—。

 健康保険組合連合会が9月14日に発表した「後発医薬品の普及状況(数量ベース)【平成29年4月診療分】」から、こうした状況が明らかになりました(健保連のサイトはこちら)。今後、後発品の使用促進に積極的な健保組合や協会けんぽが、遅れをとっている国民健康保険などへノウハウを伝授してくことなどが期待されます(関連記事はこちら)。

2017年に入り、4か月中の3か月で70%超を達成

新規医療技術の開発・普及、高齢化の進展などに伴い我が国の医療費が増加を続けており(ただし2016年度医療費はC型肝炎治療薬ハーボニー等の薬価引き下げなどで、前年度から減少する見込み)、国民の負担能力を超えつつあります。

政府は「公的医療保険制度の持続可能性」を確保するために、医療費の増加そのものを抑える(医療費の適正化)方策の1つとして「効果が同じで価格が安いジェネリック医薬品(後発品)」の使用促進を重視。▼2017年央に後発品の使用割合を数量ベースで70%以上とする(第1目標)▼2018年度から20年度末までのなるべく早い時期に80%以上とする(塩崎恭久前厚生労働大臣は2020年9月と明言)(第2目標)―という2段階の目標値を設定しています。

主に大企業の従業員とその家族が加入する健保組合では、この後発品割合が今年(2017年)4月時点で70.1%となったことが分かりました。1月には70.5%、2月には70.2%で、すでにこの時点で政府の掲げる第1目標をクリアできていますが、3月には69.8%に落ち込み、新年度の4月に再び70%台に乗っています。暦月当たりの若干の変動がありますが、2017年に入ってから「4か月のうち3か月で70%をクリアしている」状況を見れば、政府の掲げる第1目標は達成できていると見ることができそうです。

健保組合全体では、今年(2017年)に入ってからの後発品使用割合は、1月70.5%、2月70.2%、3月69.8%、4月70.1%となっている
健保組合全体では、今年(2017年)に入ってからの後発品使用割合は、1月70.5%、2月70.2%、3月69.8%、4月70.1%となっている
 
ただし医療保険全体では、後発品割合は70%には達していません(2017年2月時点で68.5%)。この点、中央社会保険医療協議会などで、健保連や全国健康保険協会(協会けんぽを運営)代表の委員から「後発品のさらなる使用促進」を国などに求める意見が度々出されます。もちろん、国による使用促進策も重要ですが、それを待たずに、後発品使用が十分に進んでいない国民健康保険などに対して「後発品使用促進に向けたノウハウ」を健保連などが自ら伝授することも期待されます。

 

 

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