2016年8月に報告された医療事故は39件、制度開始からの累計で356件―日本医療安全調査機構



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 今年(2016年)8月に医療事故調査・支援センター(以下、センター)に報告された医療事故は39件。昨年(2015年)10月の制度発足からの累計で356件の医療事故が報告されており、うち139件では院内調査が済んでいる。またセンターへの調査依頼は累計で10件となった―。

 こうした状況を、日本医療安全調査機構(日本で唯一のセンター)が9日に発表しました(前月の状況はこちら)(機構のサイトはこちら)。

医療機関の院内調査、全体の4割弱で完了、調査スピードがアップ

 医療事故調査制度は、「医療に起因し、または起因すると疑われる死亡または死産」のうち「管理者が予期しなかったもの」すべてをセンターに報告します。さらに事故が発生した医療機関で原因を調査し、それをセンターや遺族に報告。センターでは事例を集積して再発防止策などを練ります(関連記事はこちら)。

医療事故調査制度の概要、「院内調査」を第一に行い、「医療事故調査・支援センター」がそれを補完する格好で調査が行われ、再発防止策に結びつける
医療事故調査制度の概要、「院内調査」を第一に行い、「医療事故調査・支援センター」がそれを補完する格好で調査が行われ、再発防止策に結びつける

 医療事故調査制度は昨年(2015年)10月からスタートし、日本医療安全調査機構は医療事故の報告状況や院内調査の進捗状況などを集計し、毎月公表しています。今年(2016年)8月には、医療事故が39件報告され、制度発足からの累計報告件数は356件となりました。

 今年7月の報告はすべて病院からで、診療科別に見ると▽外科8件▽内科6件▽消化器科6件―などとなっています。

2016年8月に39件の医療事故が報告され、制度発足(2015年10月)からの累計で356件の医療事故が報告されている
2016年8月に39件の医療事故が報告され、制度発足(2015年10月)からの累計で356件の医療事故が報告されている

 

 また医療機関からセンターへの相談は、今年8月には154件寄せられ、制度発足からの累計は1674件となりました。内訳を見ると、医療機関から81件、遺族などから57件、その他16件となっています。医療機関からの相談内容としては、「医療事故に該当するか否かの判断」(生存事例に関する相談など)がもっとも多く57件。次いで、「手続き」42件、「院内調査」39件などとなっています。また遺族などからの相談も「医療事故に該当するか否かの判断」(同)が36件と圧倒的です(複数回答)。

 なお、今年6月から「医療事故に該当するか否か」の判断におけるバラつきを是正するために、運用改善(支援団体等連絡協議会の設置など)が行われています(関連記事はこちら)。

センターへの相談は2016年8月に154件あり、うち81件が医療機関から、57件が遺族からとなっている
センターへの相談は2016年8月に154件あり、うち81件が医療機関から、57件が遺族からとなっている

 

 また医療事故が発生した医療機関では、前述のとおり、まず院内で調査を行います。今年8月に新たに院内調査が済んだのは27件で、制度発足からの累計で139件となりました。報告された全356件のうち39.0%で院内調査が済んでいる状況です。前月には35.3%で院内調査が済んでいたので、院内調査のスピードがさらに上がっていることが分かります。

医療事故を報告した医療機関で院内調査が済んだものは2016年8月に27件、制度発足からの累計で139件となった。グラフを見ても、院内調査のスピードが上がっている状況が見える
医療事故を報告した医療機関で院内調査が済んだものは2016年8月に27件、制度発足からの累計で139件となった。グラフを見ても、院内調査のスピードが上がっている状況が見える

 

 ところで遺族の中には院内調査結果に満足がいかない人も出てくるでしょう。また小規模の医療機関では、マンパワー不足などから院内調査を十分に行えないところもあります(医師会や病院団体などの支援団体がサポートを行う仕組みもある)。この場合、遺族や医療機関がセンターに調査を依頼できます。今年8月にセンターに調査依頼があったのは遺族からの1件のみでした。制度発足からの累計では10件(遺族から7件、医療機関から3件)となっています。

 

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